表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼の英雄  作者: 夏休み中二病患者
7/8

敵編隊発見

第二次攻撃隊が攻撃を終えようとした時、カーン飛行場にシェルプールレーダー基地から緊急入電が入った。


『こちらシェルプールレーダー基地。レーダーに多数機影確認!およそ90機です!』

「了解した。バウムガルテン司令!遂に来ました!ウェールズ空軍です!」

「数は?」

「90機です!」


司令室に緊張がはしった。ついにjg2の戦いが始まる。


「うむ、全機出撃せよ!」

「了解!」


カーン飛行場にスクランブル警報が鳴り響く。


「お、来たか!全機直ちに離陸しろ!ビリは帰ったら基地10周だ!」


ファルケンベルクはそう言うと、真っ先に離陸していった。他のパイロット達も、轟音をたてて次々と離陸していく。そしてヨハンはそれをぼーっと眺めていた。


「おいヨハンどうした?ぐずぐずしてるとビリになっちまうぞ」


ぼー、としているヨハンにハンスが声をかける。


「え?あっ、すみません!直ぐに行きます」

「ったく、発進の仕方がわかりませんって言うのかと思ったぜ」

「はは、流石にそれは・・・・・・」

「よし、じゃあついて来い」

「了解」


ハンスに連れられてヨハンも離陸を開始した。

スロットル全開。速度が増すにつれて、コックピットがガタガタと揺れだす。カウンタートルクの影響で機体が左により始めた。ヨハンは右のラダーペダルを踏んで機体を真っ直ぐに調整しようとするが、緊張のせいか右足がぷるぷると震えて上手く調整出来ない。ヨハンがチラッと速度計を見ると、bf109はすでに最適離陸速度の165キロを優に越える200キロに達しようとしていた。仕方なくヨハンは操縦棒を引き、左斜めにふらつきながら離陸した。


「あ、危なかった。たかが離陸でこんなに緊張するなんて」


無線から声が聞こえる。


『随分危なっかしい離陸だったな』

「ハンス中尉!すみません緊張で・・・・・・」

『まぁいい。着陸はしっかりやれよ』

「はい!」

『とりあえず俺について来い。お前からみて2時の方向にいる』


ヨハンが2時の方向を見ると、左右交互に翼を傾けてる機体がいた。


「あのバンクしている機体ですか中尉?」

『そうだ。ついて来い』

「了解!」

『この機体の最適上昇速度は260キロ前後だ。260キロを維持して上昇しろ』

「了解!」


ヨハンはハンスの後ろにぴったりくっつきながら、上昇を開始した。


そしてしばらくすると味方の大編隊が見えて来た。


「すごい・・・・・・」


ヨハンの目の前には、空を覆い尽くさんばかりに味方戦闘機がひしめいていた。


『全部で120機だ。あと少しすればル・アブールの基地からも増援が来るだろう。そしたら200機は越えるな』

「200機ですか!?すごい!」

『バトル・オブ・ウェールズの時はもっといたさ。じゃ、第2中隊の所に向かうぞ』


二機は第2中隊の最後尾についた。


『遅かったじゃないか二人とも。ビリはえーと、ヨハンだったかな?おめでとう!君が基地10週だ』

「えぇ!そんな!」

『初めてだからしょうがないけど、決まりは決まりだからね。私は第2中隊代理隊長のヴァルターだ。よろしく』

「よろしくお願いします。ところで代理とは?」

『私はハンスの代わりなんだ。ハンスは頑なにロッテの相手を作るのを嫌がったから、司令に隊長職を取られたんだ。なぁハンス」

『余計なことを・・・・・・』

『ははは、許せよハンス。よし!ファルケンベルク大尉!第2中隊全機揃いました』

『よし全機揃ったな。ビリはヨハン!10週だ。第2中隊メンバーも連帯責任で基地5週。そしてハンスは監督責任で15週だ』

「えええええ!!」

『ははは・・・・・・しょうがない、しょうがない』

『ヨハンてめぇ・・・・・・』


無線から第2中隊メンバーのため息が続々と聞こえだす。


「すみません!すみません!」

『ほれ、第2中隊しっかりしろ。これより方位301に進路をとるぞ』

『こちら第二中隊。301に進路をとります』


『俺達第一大隊はこのまま前進する。第二大隊は俺達より少し後方で待機して、俺達が狩り残した機体を始末してくれ。第三大隊他に敵が来ないか周囲警戒をしてくれ』

『了解しました。ファルケンベルク司令』


Jg2の120機は、まるで渡り鳥の群れの様に綺麗な編隊を組みながら、三方向に別れて行動しだした。



そして第一大隊が前進を続けると、海の向こうからもう1つの群れがやってきた。


『こちらファルケンベルク。敵編隊発見』




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ