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神山家の兄妹

貧乏性の僕。

作者: 迎千鶴

作者は大家族じゃないので…あまりうまくかけてません。

それなのに、なぜ、あげるかって?

みなさんの知ってもらって、キャラをry

「あのさ…もうちょい、早く帰ってこない?」

「何で?」


その言葉に僕はきれた。


「バカヤローーーーーー。」


理由は、簡単。

僕の家は貧乏だ。

夜遅くに帰ってくる=電気を使う=お金がもったいない!!!


「いやさ、(レイ)、みんな起きちゃうから、もっと静かに。」

「あんたに言われたくない。」


僕の名前は、神山 零(カミヤマ レイ)、高校二年生だ。

そして、何とも頼りない兄の名前は、神山カミヤマ イツキ、一応、高校三年生だ。


一応、僕らは、神山家の二男と三男になる。


そして、長男は――昼は会社員をしているが、今も汗水たらして、僕らのためにアルバイトをしている。

長男である、優兄さん――神山 優(カミヤマ ユウ)――は、僕ら、兄妹をすさまじく、溺愛している。

僕だって、夜もアルバイトしたいのだが、それは彼に止められている。

昼のアルバイトでさえ、しぶっていた人だ。


奈央(ナオ)理央(リオ)に最近、会えてないんだが?」

「奈央と理央は、小学生だから、こんな夜遅くまで起きてるわけないだろ。」


奈央と理央――僕らの可愛い末っ子の一卵性の双子である。

可愛い二人の天使は、なんとなく家のことに気付いているらしい。

なので、わがままなんて、言わない―――――それはそれは、いい子だ。


「小学生っつたって、もう、小三だろ?」

「それでも、幼い!」

「兄さんたち、奈央と理央が起きるぞ。」


のそっと、起きてくる少女。


「あぁ、実央(ミオ)、おはよう。」

「おい、くそ兄貴、おはようなわけあるか!」

「実央、この人に怒っても意味ないことは、もう分かってるだろ?」

「そうだったな、零兄ちゃん。」


彼女は、長女の実央で、中学三年生だ。

長女という責任感からか、しっかり者である。


「…第一に、あんたは…。」

「実央、いいから。寝ないと、明日遅刻するぞ。」

「零兄ちゃん、一回、この人は、根幹からぶちのめさないと、意味がないと思うぞ。」

「実央、同感だが、家で、そんなことはしないでくれ。」


「優兄ちゃん、まだ帰ってないの?」


目をこすりながら起きてきたのは、(ミナト)だ。

弟――だが、実央と一番似ている気がする――本人は、女顔を気にしているので、言わないが。

自分と兄のせいだが、弟と妹たちが次々と起きてくる事実に頭が痛くなる。


「湊、寝るぞ。」

「え?」

「いいから、んじゃ、おやすみ。」

「兄ちゃんたち、おやすみ。」


湊は驚きながらも、一個上の姉である実央の言うことを聞く。


「…小学生組は起こさないようにな。」

「あぁ、実央、ごめん。」


小学生組――奈央、理央の小学三年と、(ケン)の小学五年、そして、小学六年の真央(マオ)がいる。


僕らの家族が貧乏な理由は、大家族。

そして、父母がいない――という理由だ。


「なぁ?零、寝ていいか?」

「ねぇ、樹兄さん、僕はあなたをぶちのめしたいよ。」




僕らの朝は忙しい。

僕は、この家から、歩いて行ける高校へ通っている。


「ん?奈央、理央、賢、真央、朝ごはん食べた?」

「うん、零兄ちゃん。」


真央が元気よく答える。


「いってらっしゃい。」

「「「「いってきまーす。」」」」


「よし、実央、湊、先行くな~。」

「ほい、兄ちゃん、いってら。」

「うん。」


実央と湊に見送られ、外に歩き出す。

青い空が曇り始めていた。




「優兄さん…。本当に?」

「あぁ…ごめん。夜のバイトがなくなるなんて…。」


優兄さんは、がくりとうなだれている。


「兄さん、こんなときに悪いけど、俺、ちょっと出かけてくるわ。」


樹兄さんがその言葉を言った瞬間、今まで、我慢していた何かが一気にあふれ出してしまった。


「…何言ってんだよ、こんなときに。」

「零くん、怒っちゃだめだよ。」


優兄さんは、俺をなだめようとする。


「優兄さんだって、怒ってよ。何言ってんだよ、樹兄さん。」

「零くん、樹くんだって、ね。」

「樹兄さんなんて…大嫌いだ!」


その言葉を言った瞬間、自分でも深く後悔した。

そんなことを言うつもりはなかった――言ってはいけないのだ。

樹兄さんの眼が大きく開いたのが分かった。


もう自分でも何がなんだか、分からなくなって…。


「ごめん、外でてくる。頭冷やしてくる。」

「零くん…。」


優兄さんは、僕と樹兄さんを交互に見ては、あわてている。


「零兄ちゃん…。」


実央が不安そうな顔をして、僕の名前を呼ぶ。

あぁ…大きな声をだしすぎた。

きっと、実央以外の妹や弟たちも不安なんだろう。


「実央、ちょっと、出かけてくるから、よろしく。」

「兄ちゃん。」


実央に名前を呼ばれても振り向かなかった。

振り向いちゃいけないんだ。

僕は、最も言ってはいけないことを言ってしまったんだから。




『優ちゃん、樹ちゃん、零ちゃん、ちょっとお出かけしてくるから。実央ちゃんたちのことはよろしくね。』

優しげな母さんの顔。

『まぁ、奈央と理央のことが少し心配だがな。』

父さんは、笑う。

そんなこと言ったって、父さんは、僕らのことを信頼していることが分かっている。

あぁ…あの日、大好きな父さんも母さんもいなくなってしまった。

それ以来、僕らは頑張ってきた。

一緒に――――。




「零。」

「零兄ちゃん?」

「零くん、どこにいるの?」

同時に樹兄さんと優兄さん、実央の声が聞こえてくる。


「あ!兄ちゃん。」

実央がこっちに向かって走ってくる。

「零…あのさ、俺、仕事を探してるんだ。」

「え?」

「そうなんだよ、樹くんは、職業案内所に行ってるんだ。」

優兄さんはにっこり笑って言う。


「何で?言わなかったの」

「決まってから言いたかった。」

「さて、僕も明日から、夜のアルバイトを探そうと思うんだ。」


何も言えなかった。


「兄さん、ごめん。」

「いや、零、言わなくてごめん。」


兄さんはちゃんと考えていたんだ…。


「これにて、一見落着?」

先ほどの実央とは思えないくらい、笑っていた。

                          終わり

…本当に駄文ですいませんでした。

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