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プロローグ

 初めて見た君は、あまりにも美しかった。


 始めは、西洋の御伽噺(おとぎばなし)の世界から現れた天使か精霊が、そこにいるのかと思った。そのぐらい目の前の少年は非凡な容姿をしていて、りんは夢を見ているのではないかと錯覚した。


 年の頃は十七、八ぐらい。蝋燭の光に照らされてキラキラと光る、腰ぐらいまで伸びた金色の髪が印象的だ。人形のように長い睫毛に、大きな赤い瞳。上品で薄い唇もまた赤く、妖艶さの中にも幼さがあった。


 そんな可憐な容姿には似合わない、無機質な格子の中に少年はいた。死装束のような白い着物を着て、敷布団の上にちょこんと座っていた。


 言葉を失って見惚れる綸を不思議そうな顔で見ながら、少年は口を開く。


「君は、何処から来たの?」


 瞳に星を宿らせて、そして続ける。


「もしかして……神様かい?」


 それが、最初の出会い。


 少年の名は、白羽しらは


 綸が生涯を賭けて守りたいと思った、唯一の人。


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