第十一話
時は戻り、要がナンパ男二人を連れていった後。要とナンパ男二人の姿はゲームセンターの中にあった。
「それでお姉さん、ゲーセンの中に来て何がしたいんだい?」
「まあ、ちょっとした賭けをしたいなと思ってね。」
「賭け事って何をしたいんだい?ここがゲーセンだからゲームで決める感じかい?」
「そうだね、まあやるゲームはこれだけどね。」
そうして、全員の姿は今パンチングマシーンの前に合った。
「このパンチングマシーンで決めようじゃないか。」
「「パンチングマシーン?」」
どうやら、男たちは困惑しているようだ。まあ、要の姿もパッと見では女の子であるのでこんなもので決めるのかという事にあっけにとられているようだ。
また、男たちも簡単に勝てるかもしれないと思ったのか、顔から笑顔がこぼれている。
「お姉さん、ほんとにこんなので決めてもいいのかい。明らかにこっちに有利だと思うけど?」
「大丈夫だよ。まあ、そう思うなら僕が勝ったらこのまま解散という事でもいいかい?」
男たちは絶対に勝てるだろと思ったのか、いとも簡単にこの提案を飲み込んだ。
そうして、男の片方がパンチングマシーンの前に立ちゲームをスタートさせた。最終的な結果としては310㎏となかなかの記録を出して終了した。
「ふう、まああこれくらいは余裕だぜ。」
「すっごいっすよ兄貴!これは絶対勝てたっすよ!」
「そうだろ、そうだろ。」
男はいい結果が出ためか勝ちを核心しているようだった。
「お姉さん、この結果には勝てないでしょう。だから、こんなことしないでご飯しに行こうぜ。」
「まあ、それは僕の記録を見てからにしようっか。」
そう言いって男のようにパンチングマシーンの前に立ちゲームを始めた。
その姿は、先ほどの男に比べて様になっていた。そうして、勢い良く殴る。
出た記録は計測できる最高値を出していた。また殴るまた最高値が出る。
このような事を繰り返し結果として、最高値の記録を出して終わった。
男たちは要が出した結果にありえないものを見る目で開いた口がふさがらない状態であった。
「どうやら僕の勝ちみたいだから、今回は解散という事で、じゃあ。」
そう言って要が去ろうとすると。男たちが気づいたのか帰らせないように要の前に立った。
「ちょっ、お姉さん、何帰ろうとしてるの。」
「何って。賭けの結果がこれだから、帰ろうとしてるだけだよ。」
さう、最初の方で賭けに勝ったら解散と言っていたので要はそれを守っただけである。
「そんなの、どうでもいいじゃん。お姉さんもほんとは俺たちと食事がしたいと思っているでしょ。」
どうやら、賭けに負けたにもかかわらず見苦しくも、また誘ってきたのだ。
「はあ、もうめんどくさいな。」
要はそうつぶやくと。男たちの目に止まらぬ速さで動き、顔の前に拳を突き出す。
「今回の賭けは僕が勝ったんだからこれ以上絡むならもっと本気だすよ。」
先ほどよりも低い声を出し、男たちを威圧する。男たちはそれが本当にやると思ったのか、首を縦に行き良い良く降ると。
「じゃあ、解散という事で、さっさとどっか行け!」
そういわれた、男たちはわき目もふらず一目散に逃げっていたのだ。
「はあ、あんな輩がいると思うと、ほんと外に出るのがおっくうになるな。」
そう言って、自分の周りが騒ぎになる前にゲーセンを出ていくと、もともと今日やることを片付けるために目的の場所へと向かっていったのだ。