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14.攻略継続

 朝、目を覚ました。ダンジョンによっては、昼夜の区別がつかず、リズムがつかめず体調を崩す場合もあるらしいが、このダンジョンは、どういった仕組みか、昼夜がダンジョン外のようにはっきりしている。

 出発前に、朝食をとる。果物などは、このダンジョンでは豊富に見つかるのでたくさん収納している。鑑定すれば、食べれるかどうか、美味かどうかも分かるので、非常に楽だ。


 レティのレベルは43まで上がっている。もうSランク冒険者相当だ。但し、これだけたくさん冒険者がいるところでは、鑑定系スキルを持っている者もいるかもしれないので、俺同様に偽装しておこう。


「レティのレベル自体も上昇度も怪しまれるどころじゃないから、偽装しておくよ。ギルド登録時の素の24でも年齢にしては高すぎるから、25くらいにしておこう。他のスキルと魔力も調節して、

 レベル25

 体力4000

 魔力6300

 水魔法Lv.3

 風魔法Lv.5

 回復魔法Lv.1

 ということにしたよ。本当の力は俺だけが知ってればいいしね。」

 まあ、そんなに鑑定持ってる人も多くないし、登録時のレベルを認識してなければ、上昇度はわからないとは思うが、用心に越したことはないね。

「はい、別にロバート様以外の者にどのように見られても関係ありません。」


「じゃあ、行くか。」

 小屋を収納し、更に次の階層を目指して、駆ける。


 10階層にボス部屋があり、ランクCのオークキングだった。これもレティに任したが、サクッと倒し終わり、食肉用にすぐに収納した。肉が美味しい敵だと、レティも目が違うし、うん、階層ボスが食材扱いだ。


 11階層からは、ランクCのオーガ、トロール、鎧熊と多く遭遇した。オーガとトロールは食肉にはならないが、素材は売れるので、倒す→収納を繰り返す。多少固い敵も、難なく切り倒していく。


 13階層では、オークキングを長としたオークの集落があり、肉目的で全滅させ収納した。日本の記憶で、酸素が無いと生き物が死ぬことを知っていたので、集落全体に外から≪結界≫をかけ、風魔法でイメージして内部の酸素を二酸化炭素に変えてみたのだ。結果は上手くいき、急いで死体の収納に駆け回った。≪窒息≫とでも名付けよう。

 レティは、俺の魔法やスキルに対しては、もはや考えることを半ば諦めたようだが、大量の肉にはホクホクだ。尻尾がご機嫌にブンブン動いている。


 オーク集落を殲滅したあたりで暗くなってきたので、またスペースを探し、小屋を出して野営(?)をする。肉が豊富にあるので、たっぷりと食事をとる。オークキングも2体あるので、食べてみたが、通常のオークより脂の質が高くとろけるようであり、旨味が際立っているように感じた。食べているレティの顔も蕩けている。

 食事の後は、昨日と同じく、2人でお風呂に入り、就寝した。


 起きた後、“地図”で、昨日狩ったオーク集落にオークキングとオークが復活していることに気づいた。これは、無限食材供給地では!?

「レティ!昨日のオーク集落がもう復活してる!朝食の後、もう一回狩ってから次の階層に行こう。」

「はいっ!」

 レティの目の色も変わった。


 再度オーク集落を殲滅した後、次の階層へ進む。


 残念ながら、14階層以降は、オーク集落は無かった。代り映えしないランクCの魔物と遭遇するが、倒す→収納を繰り返して、更に2泊野営をした後、20階層のボス部屋に着いた。


 ボス部屋に入ると、ランクBのオークエンペラーがおり、5匹のオークキングを従えていた。

「えっ、キングが同じ場所にこんなに存在していいの?キングの名って一体。」

「ロバート様、こだわりはそこなんですね?でも、更に上位種であれば、肉質に期待です。」

「レティも肉にはこだわるよね。次の階層以降にエンペラーの集落があればいいね。」


「ブフォォッ!」

 俺たちの緊張感のなさに怒ったのか、エンペラーが威嚇してくる。

「じゃあ、レティやる?魔法も併用してみて。」

「承知しました。≪風刃≫」

 レティは、風魔法で空気の刃を飛ばす。レベルも上がっているので、威力・精度とも増している。

 固まっていた3匹のキングの首が飛んだ。その間にも残りのキングとの距離を縮め、2振りして、2匹のキングをしとめる。


「≪水槍≫」

と、残ったエンペラーへ水魔法の槍を飛ばす。槍というより、細い光の筋ができたように、一直線にエンペラーの頭を穿ち穴を開けた。


 あっという間にボス部屋をクリアし、収納を済ませる。レティのレベルも60に達している。


 とりあえず、21階層で水晶に登録したところで、5日経ったし、一度戻ることした。

 水晶に手をかざし、ダンジョン入口へ戻ってきた。


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