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12.ダンジョン

 目が覚めた。隣でレティがスヤスヤと眠っている。結局、風呂で気分が盛り上がってしまった俺達は、風呂から出てそのままベッドに直行した。そのときまで気がついていなかったが、部屋のベッドが特大のダブルだったことも都合がよかった。でも結局は、レティのあまりの可愛さに俺が我慢できなかっただけだ。

 一方で、僅かに残ってた理性で、事前に防音用に結界を張り、自分自身に≪避妊≫魔法をかけた。≪避妊≫は、一度掛けるとだいたい2日間効果が続き、副作用とかもない。


 ただ、その後、そのまま普通に終わればよかったのに・・・、は~、やってしまったのだ、日本の記憶を駆使して・・・。おそらくレティには刺激が強すぎた。でもまあ、それはそれとして、もう眠った後ならリセットだ。朝起きたら平然と振舞えば大丈夫だ!きっと。

「おはよう。レティ。」

ちょうど目が覚めたようで、平静を装って挨拶する。

「あ、おはようございます。ロバート様・・・っ!」

ボッという音が聞こえたかのように、一気にレティの顔が真っ赤になった。大丈夫じゃなかった~。


「ロバート様は、普段はお優しいのに、すごく意地悪でした・・・。あ、あんな恥ずかしいことまで・・・。」

真っ赤な顔のまま、上目遣いでジトッと恨みがましく見つめてくる。

「えっと・・・、ごめん。あ、あまりにも可愛かったからつい・・・。」

「もうっ、次からはもっと優しくして下さい。」

 

 ヤバい、顔がにやけてしまう。

「了解。つ・ぎ・からね。」

「あっ!?」

 自分から次を提示してしまったことに気が付き、布団に潜り込んで顔を隠してしまった。

 仕方ないので、布団の上から抱きしめたら、そのまま二度寝してしまった。


 次に起きた時には、レティは起きて既に着替え終わっていた。

「改めておはよう。その服は昨日買った冒険用のやつだね。うん、似合ってる。」

「ありがとうございます。朝食はどうなさりますか?」

 レティは平常通りに戻ったか。もっとデレて欲しかったな。

「お腹減ってるから食べに行こう。」

と、食堂へ向かった。



 朝食を食べた後、2人で街に出かけた。まずは武器屋に向かう。

 目についた武器屋に入ってみる。鑑定すると、武器は悪くはないが、という程度。防具の方が上質のものがあった。

「レティの今使ってるミスリルの片手剣より良いものはなさそうだね。防具は良さそうだが、金属のものが多いな~。戦闘スタイル的には速度重視だよね?」

「はい。あまり防具は着けすぎない方が動きやすいです。」

「あ~そうだ、鎧は後で、鎧熊の毛皮を使って作るよ。だから、ローブだけ買っていこう。」

 そこそこ上質で丈夫そうなローブがあったので、購入した。


 その後、街中を見物しながら、食料、調味料、鍋、レティ用のポーチ等、今後の野営用に購入していく。

 

 買い物をすませた後、冒険者ギルドに近くのダンジョンの情報を聞きに行った。

 お昼前だったので、ギルド内に冒険者の姿は疎らだった。受付に近づき、ギルド証を提示して尋ねた。昨日の受付嬢とは別の女の子だ。

「ダンジョンの情報を聞きたいんだけど。」

「承知しました。」


 空いてて暇だったのか、丁寧に教えてくれたダンジョンの説明は、

・一般的に入口が洞窟状で、地下に向かって階層が連なっている。ただし、例外もある。

・洞窟、草原、沼地、火山、雪原等、階層によって環境が異なるダンジョンがある。

・魔物は、倒した後、一定時間過ぎるとダンジョンに吸収され、魔法石だけが残される。

・吸収される前に速やかに解体するか、マジックバッグ等に収納してしまえば、素材として確保できる。

・各階層に降りた所に、なぜか魔物が来ない安全地帯があり、そこにある水晶に触れると到達者として登録される。登録後に水晶に触れるとダンジョン入口に戻れ、次から登録した階層にはダンジョン入口から飛べる。

・何階層か毎に、階層ボスと呼ばれる強い魔物がボス部屋におり、倒すと次の階層へ進める。

・魔物が外に漏れだす危険があるが、取れる素材の価値が高いため冒険者の稼ぎ場所でもあり、周辺経済を潤している。

・最下層まで攻略すると数日~10日ほど魔物の発生が無くなるが、そのうち復活し始める。


 また、この近くのダンジョンは、〈草原のダンジョン〉と言われ

・この街から西に15km行ったところ、ダンドリー伯爵領内にあり、この国の5大ダンジョンに数えられる。

・門前町も大きく、冒険者ギルドもあり、王都に近いため、多くの冒険者が拠点とするダンジョンでもある。

・過去、50階層まで進んだ冒険者がいたが、未だに底が見えない。

・草原が多く、獣系の魔物が多い。

・だいたい、~5階層がランクE、~10階層がランクD、~20階層がランクC、~30階層がランクB、~50階層がランクAといった感じで魔物のランクが上がる傾向が分かっている。

とのことだった。


「ありがとう。よく理解できたよ。」

と礼を言うと、

「いえ、どういたしまして。あっ、ちなみに50階層に到達されたのは、エドワーズ辺境伯様のパーティーで、ダンドリー伯爵様もメンバーでした。」

「ブハッ!!」

 思わず吹き出した。

「どうしました?」

「いえ、領主様が、自ら攻略してたときいて驚いたもので。」

と、とっさに誤魔化した。

「ちなみに、それ以上は攻略できなかったのかな?」

「いえ、聞いた話では、領主の仕事の引継ぎの期限で断念されたとのことです。」


 ギルドを出て、宿に戻る。父上が現在の最高到達者とはね・・・、ん、母上も一緒か。

 よし、更新目指してみるか。


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― 新着の感想 ―
[気になる点]  デレてくっつくの早過ぎな気もしないでもないです・・・・
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