ガキの道の途上で
「なになに?何かの集まり~?」
争っている怒気の喧騒の声を響かせている騒々しい人混みを見つけその団に声をかけ聞いてみるも子供には関係の無いことだ、危ないから帰りなさいと門前払いをされてしまった
「子供って、一言で判断しちゃう?(笑)」
呆れたように、ため息混じりで一言言う
しかし目の前に通る道は道一面に人が居て先を歩くことは不可能そうだった……しかしここで戻るのは何だかんだシャクにさわるようで息を吐き出すように文句を呟き近くにあった木によしかかる
「もー……面倒臭いなぁ、ボクの唄は安く無いんだからね?」
言い終わると奏でるように歌を歌った、レコーディング室で歌う感じで……だが先程の声質と明らかに変わり冷たい印象の大人の渋みや色気が残る唄の声だった
ーー ……木霊する声肌に突き刺さるような刺激を与えて魅了する主の姿は何処?周囲を見渡しても誰も答えない見えない静寂な夜の中に声だけが存在し辺りは暗い
此処は何処だっけ?名前はなんだっけ?誰に会うの?…………ーー
脳裏に響くような心臓をわし掴むような声が辺り一面を占領した。耳を塞ぎ拒絶しようとするものは身体そのものを刺されたような感覚に陥りもがき苦しみ、その声に魅了されたものは気を失って地面に倒れる、血ばしたった眼で声に耳を澄ませる。様々な反応を見せていた
歌声が途絶えると既に争っていた人は居ないようだった、大半の人は地面に崩れ落ち、立っていた人は地面に崩れ落ちたり魂が抜けたように呆けていた
歌声を聞いたものはまた聞きたい、怖い、正体を突き止めたい等々のそれぞれに様々な影響を与えたようにも見えた
「……歌いがいがないの~」
まさに退屈そうな子供の声がそう一言呟くも誰もその声は耳に入ってないようだった、子供はそんな周囲の人達の反応はどうでもいいのか人が崩れ通りたい道が開けたので道を突き進みその場を後にした。
その内噂され、伝説のように話されたという
揉め事をしていると子供の従者を連れた唄の玄人が表れ骨抜きにしてしまうと……その玄人に会い声が聞きたいが為に戦争を始めた国があったそうな……しかし玄人の唄は現れなかった彼の声は幻だったのか、既に国を出ていったのか、残念なことに戦争は止まらずに攻めいった国は滅んだとか
「ん?……へぇ~滅ぶって生きているうちにそんな国が出るんだねぇ」
何処か他人事のように呟く子供を見て不安になったのか噂を聞いていた一人の商人さんが声をかけた
「ああ、そう言うことで道中は気を付けるんだぞ?……世の中何時戦争になるか分からないもんだ」
一人旅をする子供を心配してか商人さんは何処の国は怪しいだの、何処の国は豊かだの、色々と教えてくれた、子供はどびっきりの笑顔でお礼を言った
「あはは、ありがと……でも大丈夫だよ、こう見えてボク成人だし」
美味しい果物でも食べに行こうかな?……そう子供らしい一言を残してその地を離れていった
白髪の子供は今日も気ままに行く
まるで失ってしまった何かを満たすように、埋まらない穴を誤魔化すように