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日常幻想  作者: 月御影
8/13

青空

―青空―

一人神社の階段で伸びをする。

気持ちのいい休日だ。

暖かい日差しに桜の蕾が膨らんできている。

「もう少しかな」

「何が?」

…びっくりした。声を出さなかった自分頑張ったと思う。

「もう、いきなり声掛けないでよ」

「えー?いたって普通に登場したけど?」

貴方たちの普通を一般人の普通と考えないでほしい。

「で、何がもう少しなの?」

「桜」

短く答えると、青年は桜の木をぐるりと見渡してにっこり笑った。

とても人懐っこく明るい笑顔。今日の天気のようだ。

「本当だ!また桜見するの?」

「うん、女子だけで」

「えー!オレも入れてよ」

「晴昊は男子なのでダメ」

そう言うと晴昊…“晴れ”の主はしゅんと肩を落とす。

だって男子OKにしたら陽炎とか来て面倒なんだもの。

「頑張るよ?」

「…」

「霖に勝って晴れにするよ?」

「……」

「ダメ?」

「…あー、もう、分かったよ。今年はみんなでしよっか」

押し負けた。

私よりでかいくせに子犬に見えるのよね、晴昊は。

それに、晴昊が沈んだら…晴れなくなる。

「本当!?嬉しいなー!紫とお花見だ!」

キラキラした笑顔が眩しい。

こんなに喜ぶなら、まっいいか。


今年はにぎやかになりそう。

たまにはそんなのもいいか。


―晴昊【せいこう】―


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