プロローグ
【主要登場人物】
高橋美智子
首都公立高等学校の女子高生
栗山一輝
美智子の幼馴染。
桜井健一
帰宅部男子。一番もてる。
花形美由紀
美智子の幼馴染。
足立彩
美由紀の同僚。優等生
浅野雄一
野球部エース
岡田太郎
問題児
鈴木美郷
先輩
ローズ・レナー
美智子の友人。
青島御子
剣道部
【その他の登場人物】
《軍事関係者》
アネット・レナー
ローズの姉。米軍医療部隊隊長。少佐
ドン・ネビル
米軍医療部隊博士。中佐
カルロス・ブーツ
米軍狙撃部隊。軍曹
マイケル・ストーン
米陸軍将軍。
ジョン・ゴードン
米陸軍医療部隊副隊長。大佐
ジル・ガブリエル
米陸軍デルタフォース軍曹。女性だが、男勝りの身体能力を持つ反面、少女の弱さを持つ。感情を押し殺しやすい。
《民間人》
宮田五郎
首都総合病院の若き院長。
アリア・マリ
英語教師
高橋孝一
美智子の父親。医療センターの管理者
橘椿
社会歴史教師
佐田須美子
剣道部顧問
竹内正義
新聞記者
ウィリアム・ローレンス
若き生化学者。冷酷非道として知られている
クリストファー・エルウェズ
生化学者。老人であるが、しっかりしている
《首都公立高等学校生徒》
綾瀬まりこ
美智子の親友
大田ことみ
田舎出身の眼鏡っ子
遠藤円
秀才
矢川俊彦
秀才+オタク
橋友順平
見た目は悪くないが、もてない
高橋美智子が日本に帰国したのは、高校1年生の半ば、夏休み直前だった。外国の高校文化になれ、英語も達者になった美智子にとって、日本帰国は本当に久しい。
それは突然だった。テレビのニュースで、日本帰国が可能になったのはつい最近だった。どうも、以前から日本帰国は可能だったが、それは20歳以上の大人に限られたことで、未成年はまだ受け入れられなかった。
そして最近、子供の入国も許されるようになった。そのため美智子は、心躍らせた。やはり故郷にかいりたいと本能なのかは分からないが、以前からずっと願っていた。日本に残った両親ともまだ、いや長い間会ってない。
美智子には日本に帰ったら目標があった。高校の成績をトップクラスにすること。美智子は勉強が苦手ではないが、英語を完全に理解していないため、アメリカの成績はまあまあだった。
美智子は日本に戻ることを決意した。戻りたいではなく、戻るだ。
しかし、そう決めたのは良いが、帰国して住まいはどうすればいいのだろう、という問題に直面した。アメリカでは難民キャンプで生活していたため、家など考えていない。
だが楽観的な美智子は決まって言う。「どうにかなるでしょ」
そして美智子は、日本に戻った。