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幕間  悠馬君の小さな悩み

多分死ぬまで続きます

~誰にも言わない~


ーーー悠馬には、誰にも言っていない悩みがある。ーーー


身長だ。正確に言うと、”体格”。


僕は日本人としてもわりと小柄で、線が細い。


昔からだ。


それが、海外にいると余計に目立つ。


周囲は大きい。肩幅がある。声もでかい。


そして――

 ”一番近くにいるのが、ノアだ。”


「……」


悠馬は、ノアの背中を見上げた。


……でかい。


とにかく、でかい。


思い返せば、自分が十三の頃には

すでに八歳のノアと身長が並んでいた。


あの時点で嫌な予感はしていた。


今はもう、完全に抜かれている。


しかもノアは、鍛えている。

肩幅がしっかりしていて、無駄がない。


犬のようにぴったり横を歩くせいで、比較がひどい。


昔、、ある日、大学構内でのことだ。


「……君、大丈夫?」


声をかけられた。


振り向くと、職員らしき人。


「中学生の見学?迷子かな?」


「……違います」


学生証を見せたらすごく気まずそうな顔をされた。


その日、僕は決意した。


「……眼鏡にしよう」


コンタクトをやめて、眼鏡にした。


少しは大人っぽくなるかと思ったのだ。


……結果。


何も変わらなかった。

むしろ「真面目そうな子」感が増した。


大学を卒業して帰ってきた後も、状況は変わらない。


ノアと並んで歩くと、必ず言われる。


「後輩さんですか?」

「弟ですか?」


最近では、ノアの”後輩”扱いされる。


腹が立つ。


しかも、最近はノアのおさがりを着ている。


理由は簡単。


……サイズが合うからだ。


「……」


悔しい。

なので、筋トレを始めた。


無理をした。

結果。

腰を痛めた。


二日、起き上がれなかった。


床から天井を見つめながら悠馬は思った。


「……もうだめだ」


その横で、ノアが心配そうに覗き込む。


「兄さん、大丈夫?」


「……大丈夫」


「無理しないで」


「……うん」


ノアは、無自覚に優しい。


そして、でかい。


悠馬は、そっと目を閉じた。


仕事の悩みより、どうしようもない。


だけど。


この悩みだけは、たぶん一生解決しない。


ーーだからこそ、誰にも言わない。


せめて、胃薬の消費量だけは負けないようにしよう。



感想をいただけると嬉しいです。

※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。

よろしければ見てください。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

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