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幕間 ノアの進路相談① ~距離を置くという判断~

そういやノアってまだ17だった。←()

Ⅰ:兄としての判断


ノアが呼ばれたのは、小さな応接室だった。


二人きり。


それだけで、何を言われるかは分かる。


悠馬は、立ったままだった。

椅子には座らない。距離を、保っている。


「……殴ったことは」


低い声。


「完全にアウトだ」


ノアは、小さく頷く。


「理由は関係ない。弁解もしなくていい」


それ以上、何も言えなかった。


言い訳は、自分の中でも許していない。


「だから」


一拍。


「しばらく、お前は前に出るな」


言葉は、淡々としている。


「表の仕事は、全部、俺が引き受ける」


ノアは、顔を上げた。


「……兄さん」


呼び止めたかった。

でも。


「お前は」


悠馬は、一瞬だけ視線を外す。


「……引っ込んでろ」


突き放す言葉。


でも、怒鳴ってはいない。


それが、余計に刺さる。


これは罰だ。でも同時に、

…保護でもある。


「これは、“怒っている”からじゃない」


悠馬が、続ける。


「お前を守る判断だ」


「……」


「今の俺と、今のお前では…立つ距離が近すぎる」


ノアは、拳を握った。


ーーー距離を置かれた。


兄さんに。


「……分かった」


それだけ言う。


悠馬は、もう何も言わなかった。


それが、終わりの合図だった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


Ⅱ:父母としての問い


次に通された部屋には、全員がいた。


エドワード。

ジェシカ。

拓海。

菜摘。


今度は、逃げ場がない。


「反省は?」


エドワードが、真っ先に聞く。


「してます」


即答。


「……殴ったことは、間違いです」


「それでいい」


エドワードは、頷いた。


「なら、次の話だ」


拓海が、腕を組む。


「夏休みだしな。時間はある。

で、これから、どうする?」


ノアは、一瞬だけ迷った。

でも、もう決めていた。


「……大学」


視線を上げる。


「行かないかもしれません」


空気が、一気に張る。


「待て」


エドワードが、即座に言う。


「それは短絡的だ。選択肢を狭める。

……考え直しなさい」


正論。


だからこそ、ノアは静かに答えた。


「考えてました。……前からです」


「前?」


拓海が聞く。


「学校でトラブル起こして…

停学になった時」


ジェシカが、じっとノアを見る。

そして、ゆっくり言った。


「保留でいいわ」


エドワードが、驚く。


「ジェシカ?」


「今、決める話じゃない」


「大学は一つじゃないしね。

国も、形式も、、そうね。

……アメリカもある」


ノアは、小さく息を吸った。

菜摘が、静かに言う。


「私は、干渉しない」


「決めるのはノアよ。私たちは支えるだけ」


拓海が、最後に言う。


「……現場、、来るか?」


短い一言。


「むろん、今すぐじゃないさ。でも…机より、現場で分かる人間もいる」


ノアの胸が、じんと熱くなる。


「……まだ」


正直に言う。


「何も決めてません。でも……

一度、ちゃんと考えたい。

逃げるためじゃなく……逃げないために」


沈黙。


そして。


「それでいい」


ジェシカが、

短く言った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


Ⅲ.残された距離


部屋を出るとき、ノアは一瞬だけ振り返った。


廊下の先に、悠馬はいない。

それが、答えだった。


殴ったことは、消えない。

距離を置かれた事実も、変わらない。


でも。


考える時間は、与えられた。

それだけで、今は十分だ。


この夏は、……まだ終わらない。



感想をいただけると嬉しいです。

※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。

よろしければ見てください。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

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