幕間 ~みんな真剣、だけどみんな方向がずれてる~
小話回。悠馬君はこのままどこかに就職したほうが幸せになれる。たぶん。
裏設定
エドおじは拓海の娘が欲しいので蘭をノアの嫁にしたいです。本人たちに100%その気はありません。なのでみんな反対してます。
Ⅰ:ノア(17歳)
~進路?後で考える(たぶん)~
進路希望調査票。
白い。無駄に白い。
ノアはそれを前に五分ほど現実逃避していた。
「これ、正直にかいていいやつ?」
用紙の端には担任の文字でしっかりと書いてある。
(※家業を考慮すること)
考慮済みでこれが出てきてんの地味に怖いんだけど……
「大学…行かなきゃいけないのかなーー
行かないって言ったら誰が止めにくんだろ…」
頭の中に浮かぶ顔をかぞえて、三人目でやめた。
現場は好きだ。
机より動くほうが性に合ってる。
でも……
今それを言語化すんのがめんどくさい
ノアはとりあえず書いた。
第一志望:未定
第二志望:未定
第三志望:未定
「よし!」
なにが”よし”なのかは不明。
提出。
担任、無言。
ノア、ちょっと目をそらす。
「……ノア君」
「はい」
「ここまで清々しい”未定”は久ぶりだ」
褒められている気もするし、
諦められている気もする。
多分両方。
教室をでながら、ノアは思った。
明日のことは明日考えよう!
進路は…後で考える。
たぶん。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Ⅱ:エドワード
~計画は静かに、確実に進めるもの(なお失敗する)~
書斎。
エドワードは極めて慎重に「一つの封筒を開いた。
中身:婚約関連の資料
「……今度こそ」
誰にも聞こえない声。
タイミングは悪くない。
ジェシカはいない。
悠馬もまだ帰っていない。
今ならーーー
そこへ、背後から声。
「エド
それ、またやるの?」
拓海だ。
「……計画的だ」
「前もそういって怒られてたよな?」
さらに横から
「はい、没収」
菜摘だ。
無慈悲。
「蘭は選ぶ側だし、ノアも選ばれる側じゃない
親の都合で人生組まない」
エドワード、沈黙。
内心:(悠馬が戻る前に何か決めたかった……)
顔:無表情。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Ⅲ:ジェシカ
~気が付いたら全員、勝手に動いてる~
アメリカ
ジェシカはスケジュールを見て頭を抱えた。
「……私、二人分働いてない?」
アメリカの会社
ハミルトングループ
悠馬帰還準備
……ふと、嫌な予感。
「エド、何か企んでない?」
秘書、目が泳ぐ。
「…確認します」
ジェシカ、深いため息。
「帰ったら一回全員締め直しね」
なお、それが一番怖い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Ⅳ:悠馬
~静かに卒業したいだけなのに、世界が放っておかない~
オックスフォード
悠馬はメールボックスを開き、即閉じた。
「……うん」
金融
コンサル
政策顧問
条件:破格
露骨
「卒業前に囲い込み?」
小さく笑う。
胃は、まだ痛くない。
「帰還前夜ってこういうことか」
独り言
静かに全部保留にした。
ノートを閉じる。
変える準備は整っている。
あとは……
帰った後に笑える余裕が残るかどうか。
感想をいただけると嬉しいです。
AIアシスト作品です。
僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。
気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。
これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。




