表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/160

幕間 ジェシカは笑い、エドワードは墓穴を掘る

僕、ジェシカ母さんが好きかも。


ジェシカ・ハミルトンは紅茶を飲みながら確信していた。


ーーこの家、もう実質悠馬が回してるわね。


彼女がそれに気づいたのは、とても些細な出来事だった。


屋敷の修繕計画。

予算。

人員配置。


本来なら、エドワードが最終判断を下す。

……はずなのに。


「それ、来年度に回したほうがいいと思います」


静かに言ったのは悠馬だった。


誰も反論しない。

誰も説明を求めない。


全員が「そうだな」と、思っている顔。


ジェシカは思わず笑った。


「ねぇ、エド?」

「なんだ?」

「もう、当主交代してるわよ?」


エドワードは聞こえないふりをした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その夜、ジェシカは夫を書斎に捕まえた。


「で?」

「……で、とは?」

「悠馬の事」


エドワードは、一瞬だけ天井を見る。

ーーあ、これ逃げられないやつだ。


「優秀だろう?」

「それはわかってるわ」

「責任感もある」

「それも知ってるわ」

「文句はないはずだ」


ジェシカは、にこやかに首を傾げた。


「じゃあ聞くけど……

あなた、”悠馬がいなくなったらどうするの?”」


その瞬間だった。


「困る」


即答。あまりにも、、即答。


ジェシカは目を見開いた。


エドワードはハッとした。

ーーしまった。


「……困る、というのは…」

「言い直さなくていいわ」


ジェシカは笑顔で遮った。


「十分聞こえたから」


沈黙の後、、、エドワードは観念した。


「……怖いんだ」


低い声。


「悠馬がいないと、ノアが止まらない。家が暴走する…また、壊れる」


ジェシカはゆっくり頷いた。


「つまり…あなたは悠馬を、当主のために必要としているんじゃなく、父親として安心材料にしている」


エドワードは、否定できなかった。

それが…本音だったから。


「ねえ?」


ジェシカは少し声を落とす。


「悠馬は、”壊れない子”じゃない。”壊れないフリ”が上手いだけ」


その言葉は、エドワードに深く刺さった。


翌日。


ジェシカは悠馬をテラスに呼び出した。

唐突だった。


「あなた、自分が後継者扱いされてるのしってる?」


悠馬は一泊置いてから答えた。


「……胃薬が減らない理由はわかっています」


ジェシカは吹き出した。


「正解」


そして真顔になる。


「私はあなたを認めている。能力も、覚悟も、、、でもね」


指を立てる。


「エドワードがあなたに依存し始めたら……

私が、あなたを引きはがすわ」


悠馬は、少し驚いた顔をした。


「……味方、ですよね?」

「ええ」


ジェシカは迷いなく答える。


「あなたの味方」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その夜。


エドワードはジェシカに言われた。


「悠馬を後継として扱うなら……”逃げられる余地”も、一緒に渡しなさい」


エドワードは苦笑した。


「……本当に、君には敵わないな」


ジェシカは肩をすくめる。


「当然よ」

「私はこの家で一番”外”を知っているんだから」


彼女は知っている。


この家を救うのは、「支配」ではなく、「選択」だということを。


そして、、、、

佐伯悠馬は「選ばされる」側ではなく、「選ぶ側」だということを。


感想をいただけると嬉しいです。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ