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幕間 些細なことほど、後で刺さる

確定申告、、、確定申告しないとおおお!→話に関係ない

~佐伯悠馬・一人称~


その日は、本当に些細な日だった。


会議は予定通り終わり、

確認事項も少なく、

胃も比較的静か。


「……平和だな」


自分で言っておいて、嫌な予感がした。


平和、という言葉は

僕の中では

だいたいフラグだ。


ロンドンのオフィスを出て、エレベーターを待つ。


背後で、誰かが小声で話している。


「ねえ、今日の最終判断、やっぱ佐伯さん?」

「うん。結局そこに戻る」

「早いよね」

「速すぎる、の間違いじゃない?」


笑い声。


冗談のトーン。

悪意は、ない。


だから、聞き流すべきだった。


でも。


「ノア様が前でまとめてくれるから助かってるけど」

「正直、佐伯さんだけだったらついていけないよね」


エレベーターが、静かに到着する。


扉が開く。


僕は、何も言わずに乗り込んだ。


そのまま、何もなかった顔で

地上階まで降りる。


「……」


外に出ると、風が冷たかった。


秋の気配。


季節が変わるのは、いつも突然だ。

歩きながら、頭の中でさっきの言葉を反芻する。


ついていけない。


ーーーそうか。


それは、責められているわけじゃない。


ただの感想。

だから、対処の必要はない。


……はずだ。


「……ノアがクッションになっている、か」


その表現に、少しだけ違和感があった。


クッション。


衝撃を吸収するもの。

壊れる前提で

置かれるもの。


いや、考えすぎだ。

ノアは、前に立っている。


それだけの話だ。


僕は、ポケットからスマートフォンを取り出す。

未読通知は、いつもより少ない。

平和だ。


……本当に?


画面をスクロールしていると、

一通の、どうでもいい社内共有が

目に入った。


【社内SNS/雑談スレ】

「最近、

 佐伯さんの判断、

   人間離れしてない?」


いいね、がいくつか付いている。


冗談だ。

そういうノリだ。


だから、気にする必要はない。


……のに。


「……人間離れ、か」


呟いてから、自分で首を傾げる。

判断が速い。整理が早い。


それだけだ。


それの、何が人間離れなのか。

僕は、立ち止まった。


通り過ぎる人の波。クラクションの音。

現実は、ちゃんと動いている。


「……まあ、いいか」


結論を先送りにする。


今は、処理すべき仕事がある。

考えるのは、後でいい。


そう思って、また歩き出した。

その時は、本当にそう思っていた。


この小さな違和感が、後で

   名前を持つことになるとは。


この軽い冗談が、形を変えて戻ってくるとは。

この日には、まだ。


ただ、

 『少し空気が変わった』

それだけだった。



感想をいただけると嬉しいです。

※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。

よろしければ見てください。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

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