表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
127/160

幕間 **誰もが思っているが、誰も言わないこと**

ノア大型犬確定

ハミルトン邸・談話室。


午後三時。

アフタヌーンティーの時間。


ーーーのはずだった。


「……で?」


ジェシカが、カップを置いた。


「誰が“佐伯悠馬はアンドロイド説”を最初に言い出したの?」


空気が、止まる。

誰も答えない。


答えられない。


というか、

”全員、心当たりがありすぎた。”


「私は言ってないわよ」


凛が真っ先に言う。


「“人間離れしてる”とは言ったけど、“アンドロイド”とは言ってない」

「私は言ってない」


蘭も続く。


「“感情演算が独特”とは言った。でも“機械”とは言ってない」


「……俺も言ってねぇ」


拓海が頭を掻く。


「“あいつは感情より先に判断する”とは言ったけど、“ネジで動いてる”とは言ってねぇ」


「……」

 

全員、ジェシカを見る。


「……何?」


「まさかとは思うけど」


菜摘が、静かに言った。


「誰も言ってないのに自然発生?」


「ええ」


ジェシカは、あっさり頷いた。


「”噂はそういうものよ”」


「誰かが言う」

「誰かが面白がる」

「誰かが整理して」

「誰かが拡散する」


「最終的に」

「“言った人が存在しない噂”になる」


全員、納得。


「……で」


拓海が、真顔で言った。


「アンドロイド説の根拠は?」


ジェシカ、指を折る。


「・表情が少ない」

「・判断が早い」

「・感情を言語化しない」

「・疲労を自覚しない」

「・胃薬は飲む」


「最後おかしくない?」

「そこが人間味」

「逆に?」

「逆に」


凛が、ふと思い出したように言う。


「そういえばさ、悠馬兄さん電子レンジの使い方

「未だに迷うよね」


「ある」


蘭、即答。


「ボタン多いと止まる」


「……それ」

「アンドロイド以前に」

「生活能力では?」


「あとさ」


拓海が続ける。


「ソファで寝落ちすると首痛める」

「それ人間」

「めっちゃ人間」

「むしろ人間すぎる」


菜摘が、静かにまとめた。


「結論として」


「悠馬は」

「高性能でも」

「省エネでもなく」


「ただの」

「”不器用な人間」


全員、深く頷く。


「……問題は」


ジェシカが、カップを持ち上げながら言った。


「それを本人が自覚してないことね」


その瞬間。


「くしゅん!」


遠くで、くしゃみ。


「……今の」

「悠馬?」

「呼ばれてた?」


誰も答えない。


代わりに、凛がにっこり笑った。


「大丈夫。今日も元気に誤解されてるだけ」

「かわいそう」

「でも面白い」

「……」


ジェシカは、紅茶を一口飲んで言った。


「まあ、完全にアンドロイドだったら」


「ノアがここまで懐かないでしょ」


その一言で、全員が黙った。


確かに。


「……大型犬は」

「人間にしか」

「懐かない」


結論が出た。


その頃、何も知らない悠馬は、

オフィスで資料を見ながら思っていた。


「……最近」

「周囲の視線が」

「妙に優しい気がする」


理由は、まだ分からない。



感想をいただけると嬉しいです。

※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。

よろしければ見てください。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ