幕間 ノアはどこに行っても目立つ
ノアは単に兄ちゃんダイスキーなだけです。
日本に来て、ノアはすぐに理解した。
ーーー自分は、目立つ。
理由は単純だった。
背が高い。
肩幅がある。
顔がいい。
しかも、異様に礼儀正しい。
「ありがとうございます」
「すみません、助かります」
「はい、大丈夫です」
これを、でかい声で、笑顔で、何度も言う。
結果。
「……今の人、モデル?」
「外国人さん?」
「ちょっと、めちゃくちゃかっこよくない?」
ノアは、気づいていない。
完全に、気づいていない。
気づいているのは、悠馬だけだ。
「……ノア」
「なに?」
「もう少し、声量を落とせ」
「え?聞こえにくい?」
「そういう意味じゃない」
ノアは首を傾げる。
「兄さん、なんで皆、俺の方見てるんだろ」
「……考えなくていい」
「そっか!」
考えない。
考えないまま、さらに人目を集める。
現場でも同じだった。
「ノアさん、今日は一人ですか?」
「いえ」
ノアは、即座に後ろを見る。
「兄さんがいます」
そして、躊躇なく言う。
「俺、兄さんいないとダメなんで」
その一言で、空気が変わる。
「……兄さん?」
「え、あの人?」
視線が、一斉に悠馬へ向く。
小柄。
細身。
眼鏡。
年下に見える。
「……」
悠馬は、何も言わずに、書類を閉じた。
その横で、ノアがにっこり笑う。
「兄さん、これどう思う?」
「……後で言う」
「了解!」
この瞬間。
現場の誰もが、”二人の関係性を誤解した。”
だが、誰も悪意はない。
ただ、“仲がいい兄弟”だと思っただけだ。
それが、後にどんな噂に育つかも知らずに。
感想をいただけると嬉しいです。
※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。
よろしければ見てください。
AIアシスト作品です。
僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。
気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。
これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。




