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幕間 ノア、仕事を理解しない

ノアくんちょっとオツム弱い説

会議室の前。


「……兄さん」


ノアが、真剣な顔で立っていた。


「どうした」

「仕事の話なんだけど」


悠馬は、少し身構える。


「……何だ」

「仕事ってさ」

「うん」

「立ってやるもの?」

「……は?」


悠馬は、完全に思考を止めた。


「いや」


ノアは、珍しく慎重に言葉を選んでいる。


「最近さ、兄さん、立ってる時間の方が長くない?」

「……気のせいだ」

「そう?」

「そうだ」

「じゃあ」


ノア、続ける。


「座る仕事と立つ仕事、どっちが偉い?」

「その基準はどこから来た」

「分からない人が立ってる気がして」

「何の話だ」

「現場」


悠馬は、こめかみを押さえた。


「ノア」

「仕事は姿勢で決まらない」

「じゃあ」


ノアは、少し安心したように言う。


「兄さん、今日座ってて」

「なぜ」

「俺が立つ」

「意味が分からない」

「役割分担」

「役割を姿勢で分けるな」

「でも」


ノアは、自分なりに結論を出す。


「兄さん、最近立ちすぎ」

「……」

「腰、またやるよ」


その一言で、悠馬は反論をやめた。


「……分かった」

「ほんと?」

「ああ」


「じゃあ俺、今日ずっと立つ」

「待て」

「なに」

「それも違う」


ノアは、首を傾げる。


「仕事、難しいね」

「そうだな」


その日、会議は座って行われた。


内容はいつも通り、重くて真面目だった。


ただ一つ違うのは。

ノアが、途中から足をぷるぷるさせていたことだ。


「……兄さん」

「どうした」

「立つ仕事、思ったよりきつい」

「だろうな」

「……座る」

「そうしろ」


仕事の本質は、誰にも分からなかった。


ただ、”姿勢に意味はない”という結論だけは、全員が共有した。





感想をいただけると嬉しいです。

※一応完結分までは完了してますので都度載せる予定です。

よろしければ見てください。


AIアシスト作品です。


僕はまだ、ただの学生だったはずなのに。

気づいたら、伯爵家と組織と、大人たちの胃を一手に引き受けていた。

これは「有能すぎたせいで詰んだ男」の話。

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