"実力主義"
サンズとこいしは一緒に自分のクラスに向かっていた。
廊下を歩いていると、なにやらヒソヒソと声が聞こえてきていた。
「あれ?あの人…こいしさんだ」
「ああ、あの有名な?」
「でもSランクの人がなんでDランクのあの人と」
「いいなぁ。俺も隣で歩きたいぜ」
いろんな声が聞こえてくる。
「サンズ、あんまり気にしちゃだめだよ。ランクなんてあんまり興味ないし。」
こいしはどうやら気遣ってくれているようだ。
「ああ、別にオイラは気にしてないぜ。」
そんなことを言いながら歩いていると、何やら男が何人か出てきた。
「おい、そこの骨。」
「?なんだ。」
そんな返答にその男の機嫌が少し悪くなる。
「あまり調子に乗るなよ。Dランクのやつがこいしさんの隣にいて良いはずがない。」
こいしはその言葉に反論する。
「別に良いでしょ?誰と歩いてようと私の勝手だし。」
「だってよ。お前が言うこいしさんはこう言ってるぜ?口出しするのは野暮用ってやつだ。」
ますます男の機嫌が悪くなる。
「お前、死にたいようだな。俺のランクが分からないのか?」
よくよくみると、男の校章は「Aランク」の称号がついていた。
「Aランクか。そいつは凄いな、おいらじゃ勝てそうにないぜ。」
「だろ?だったらこいしさんの近くから消え失せるんだな。」
それを見兼ねたこいしがその男に何か言おうとすると、サンズはため息をつき、こいしの手を握った。
「?!サンズ急にどうしたの?」
「ちょっと捕まってろ。おいらは"近道"知ってんだ。」
こいしが何か言おうとする前にサンズは目の前の男に言った。
「じゃあな。また会えたらその時は話しようぜ。」
シュンッ
「何…?!」
サンズとこいしは目の前から消えた。
(これが奴の能力か。いつか絶対痛い目見せてやる…!)
男は拳を振るわせながら元のクラスにもどった。
〜梅クラス〜
「ふう、なんとか逃げれたな。」
サンズが一安心しているとこいしは少し顔を赤くしていた。
「…?こいし?熱でもあるのか?」
「いや!なんでもないよ!気にしないで!」
(サンズ…かっこよかったな…もしかしてサンズって強いのかな…?)
一段落つき、2人が仲良く話していると金髪の少女が話しかけてきた。
「こいしちゃん!やっほー!」
「あ!フランちゃん!やっほー!」
「フランって言うのか。こいしの友達か?」
「そうだよ!フランちゃんはとっても良い子で…」
その時、フランから嫌悪のオーラが全身から溢れ出る。
「ねぇ、貴方。Dランクなのになぜこいしちゃんの近くにいるの?」
どうやら厄介事は終わっていないらしい。
投稿のモチベが出ない…楽しみにしてくれてる人には本当に申し訳ないです!これからも頑張って書いていくのでぜひ感想などお願いします!!