第一話 タイトル付けんのメンドクセェ
俺の名前は ❰國上 リンゴ❱ 高校生でクラスじゃカースト最下位の陰キャである。今日も何時もの時間に起き、朝飯を食べ、学校に行く。何時もと変わらぬ毎日。うん、最高やな。
「行ってきます」
そう言って玄関を開け外に出る。その時だった。大きな音と共に何かが向かってくる。
「ッて! トラック!」
重い瞼をこじ開けながら辺りを見回す。どうやら俺はトラックに吹っ飛ばされたみたいだ。ああ、俺死ぬのか。なんつうか、来世はリア充に生まれ変わりてぇ!
【場面展開まで、三ニ一零!】
「ウッここは?」
「やっと目覚めましたか。まずは謝罪から」
俺、トラックに引かれて死んだんじゃ? それに誰だ? あのいかにも神っぽい姿の人。あっもしかして・・・
「間違えて異世界トラックで引き殺しちゃったから俺を異世界に転生させてくれるとか!」
「うわ~話が早くて助かる~そんでオタク陰キャ特有の早口、乙」
うっわメッチャ言うじゃん。間違えて殺してんのに。
「身構えて損したぁ~質問攻めされると思って準備したのに意味ねぇ~時間のムダ~」
ええ~まだ言うの~俺の扱いひどない?
「はい、じゃあさっさと転生してもろて。ハーレムだの、無双だの、何だと勝手にしてもろて。バイバ~イ」
「クソ適当だな!」
【異世界GO!】
眩しい、ここは、草原!
「初期リスゴミ過ぎんか? 流石に酷すぎやろ」
取り敢えず、スキルとか魔法とか確認してみるか。テンプレ展開ならチート能力があるはずだが。
スキル ≪ご都合展開≫
何じゃこれ。見たことねぇぞ。
「クソスキルだ。どうやって使うんだよ。まぁ良いや。魔法だ魔法」
魔法 ≪とりま全魔法≫
いや、適当過ぎるだろ! 異世界舐めてンのか! こちとら只の陰キャ高校生やぞ! 自分で悲しくなったわ!
「どうやって生きてくんだよ! 説明書とかねぇのか! それか初心者スターターパックとか! せめて街にスポーンしろよ! あっそうだ。大体こう言うのは神様が聞いてるもんだろ! 答えろ!」
・・・・・・恥ッず。大声出して言っちゃたよ。誰も居ないのに。完全に黒歴史だ。
「落ち着こう。うん。大体異世界転生のテンプレ量産展開ならこの後ヒロインか特別なモンスターがくるから、な? そこで俺の能力を使ってみよう。使い方知らんけど」
もうじき次の展開がくるはず・・・
「キャ~誰か助けて~」
はい来た~何だ? 何が来た? はい! エルフ来た! ってことは魔物に教われてるパターン。
「だれか魔物を殺して~」
ですよね~良かった~テンプレ展開で!
「スキル ≪ご都合展開≫」
さぁ何が起きるんだ!
【ちゅど~ん!】
爆発した~確かにご都合展開だけど。
「あっあのありがとうございます! 私 ❰フレルビー❱ と申します」
「アッハイ。俺リンゴって言います。たぶん俺の方が年下なので呼び捨てで構いません」
「いえ、助けてくれた方を呼び捨てに何てできません! 寧ろリンゴ様が呼び捨てでお願いします!」
俺、基本さん付け何だけど。てかみんな良く呼び捨てできるよな。俺はできねぇよ。
「助けて貰ったばかりですけど、お願いがあります! 村を救ってくれませんか!」
展開早すぎやろ!
【次回に続く!】
煽ってないよ? うん。あと、結構短めで終わらせるつもり。