新卒
僕たちの青春は風化する
思い出に汗と涙が混じっていた
どうしようもなく希望に溢れていた
明日への絶対的な自信があった
夜はあの子の裸を思い描いた
ホームセンターで縄を買ったことなんてなかった
電車の黄色い線をはみ出したこともなかった
久しぶりに会ったアイツが
幸せそうに見えて、敵わないと思った
圧倒的な差がついてしまった
あの頃はみんな等しく無知で無力なはずだった
剥がれ落ちた青春は風化する
あの子はもう二度と同窓会には来なかった
あの子の映ったビデオを僕たちも知っていた
いつでも戻れるような気がしていたあの頃は
決して戻れるはずがなかった