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52話 カメラマンと選手権


 私のヘアメイクにより清楚ギャルという極致へと至った竜胆さんと写真を撮り始めてから数分後。色々とポーズを変えながら撮り、携帯のフォトアルバムが中々に充実してきたところだ。そこに、有咲ちゃんが奈緒ちゃんをつれて帰ってきた。


「おーい、なおちん呼んできたよー!」


「華奈ちゃん、朱音ちゃん。ただいまぁ。あのね、ここの自販機アイス、種類が凄くたくさんあったんだよぉ〜?」


 奈緒ちゃんはアイスを食べて満足したからなのか、いつもよりご機嫌そうだ。


「二人とも、おかえり! 私もアイス、後で食べたいなぁ!」


「おかえり。奈緒は何味のアイスを食べてきたの?」


「えーっとね〜、バニラとイチゴとチョコミント。それと〜、抹茶とグレープシャーベット〜!」


「け、結構食べてきたのね……」


「うん〜、美味しくて止まらなかったの〜」


 たぶん有咲ちゃんが迎えに行かなかったら全種類制覇してただろうなぁ〜……まだ朝なのに。


「あっ! 朱音ちゃん、髪かわいくなってる〜!」


「ありがとう。小森さんとお揃いにしてもらったの」


「えぇ〜、凄い似合ってるよぉ〜。可愛いね〜!」


「だよねだよねっ、超似合ってるよね! 可愛すぎるよね!?」


 やはりこのハーフツインお団子にした竜胆さんは、万人に通ずる可愛さなんだね。


「ねぇねぇねぇ、あかねん! あかねんの写真、撮ってみていい!?」


「別に良いけれど……撮ってどうするの?」


「どうするっていうか、普通にカメラマンをやってみたい! あかねん可愛いから、ファッション誌の写真を撮るみたいで面白そう!」


「あ、それなら私も撮りたい!」


 そして撮った写真を携帯の待ち受けにしたい欲もある!


「まぁ、体勢の指示を出してくれるなら」


「もちのろん! じゃあ、あかねん専属カメラマン選手権だね! あ、なおちんも出場だからね!」


「ん〜、良いよぉ。面白そう〜」


「じゃあ……まずは座ってる写真から撮ろうか! 竜胆さん、ここ座って?」


「えぇ……お手柔らかに頼むわね?」


 竜胆さんに空いてる観客席に座ってもらって、携帯を構えた私たちカメラマンが囲む。さぁ、選手権開始だ!


「竜胆さん、少し上目遣いしてみて?」


「あかねん、目線こっち!」


「朱音ちゃん、笑ってみて〜? にこ〜って」


 次から次へと要望が飛び交い、選手権は白熱。その結果、なんと十五分も続いたのだった。


 ちなみに、この選手権、優勝したのは私。少し憂いを帯びたような表情を浮かべた竜胆さんが、視線を虚空へと向けている写真。その神秘性に全会一致の優勝を決めたのだ。

 世が世なら、お城の宝物庫にしまいこんで厳重に保管し、後世へと遺すような、そんな美しい写真。


 もちろん、私の携帯の待ち受け画像になって頂きました……許可はちゃんと取ったからね!


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