39話 我が家に女神が降臨した【甘味編】
さてさて、タコパの締めといえば、やっぱりデザートたこ焼きである。なお、異論は認める。
という訳で、タコパの最終ラウンド。私たちはデザートたこ焼きを作っていた。
デザートたこ焼きの具材には無限の組み合わせがあり、様々な種類が存在する。
そんな中、私たちが本日作るのはチーズマシュマロたこ焼き。
チーズとマシュマロのとろとろコンビは最強なのだ。異論は認めない……!
竜胆さんへの愛をたっぷりと込めながら、チーズとマシュマロを封じ込めた特製デザートたこ焼きを作る。くるくるくる。
「出来たよ〜、チーズマシュマロたこ焼き!」
出来上がったデザートたこ焼き(たこは入ってない)をお皿に乗せ、チョコソースを上から軽くかける。
「完成で〜す!」
「これがチーズマシュマロたこ焼き……初めて食べるわ」
「うちの秘伝のレシピだからね! さぁ、どうぞどうぞ。食べてみて」
「えぇ、では頂くわね」
そう言って竜胆さんはチーズマシュマロたこ焼きを口に運ぶ。
果たして、竜胆さんのお口に合うだろうか。ドキドキする……!
焼き加減は完璧なはずだ。そして愛情もたっぷり込めた。私の今出せる精一杯のひと品である。
「どう? 美味しい?」
「……美味しいわ、とっても。中身がとろとろで最高ね」
「ほんと!? 嬉しい、たくさん食べてね!」
竜胆さんに気に入ってもらえて良かった〜!
安心したところで、私もチーズマシュマロたこ焼きを頂こう。
「う〜ん、甘々とろとろで美味しい〜!」
流石マシュマロ先生だ。しっかり甘くて最強である。大好きです。
そうやって私と竜胆さんがチーズマシュマロたこ焼きを味わっていると、お母さんと玲奈の会話が聞こえてきた。
「ねぇねぇ、玲奈。お母さんの作ったみかんたこ焼きも食べてみない?」
お母さんが目をキラキラさせながら恐ろしいことを口にしている。絶対合わないでしょ、それ。
「母さん、何故そんな奇行に走ったんですか……?」
「だって玲奈、みかん好きでしょ?」
「……みかんはそのままが一番美味しいんです」
そう言いながらも玲奈はお母さんの作ったみかんたこ焼きを食べた。
「……美味しくないです」
もう泣きそうな顔で食べている……可哀想に。
良かった、食べるはめにならなくて。
そう思いながらたこ焼き器から追加のたこ焼きをお皿に取ってチョコソースをかけ、口に入れた。
やっぱチーズマシュマロが一番なのよ。
「あ、それお母さんが作ったみかんたこ焼き……」
「んぐっ!」
な、なにこれっ、凄まじく不味いっ!
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