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30話 校外学習で水族館へ④


 軽い食事により小腹を満たした私たち(奈緒ちゃんだけ大食いしてたけど)は、その後アクロバティックなイルカショーや曲芸師のようなアシカのショーを楽しんで、今は最後の展示エリアであるカクレクマノミなどの色鮮やかで小さな熱帯魚たちが集められたコーナーに来ている。

 熱帯魚たちが薄暗い空間の中でライトアップされ、小さな身体からまるで宝石のようにも思えるくらいの輝きと存在感を放っていて凄く綺麗だ。

 既視感があると思ったら、最初に見たクラゲが水槽の中で漂う空間に似ていることに気が付いた。

 ただ、感じる雰囲気は少し違う。

 クラゲの方は神秘的な感じで、こちらは華やかなお花畑のイメージだ。薄暗い中だから夏の夜空に輝く花火のよう、と表現した方が的確かもしれない。

 どちらも素敵だが、私はこっちの熱帯魚が展示されている空間の方が好きかな。

 熱帯魚が観賞魚として人気があるのも納得の美しさである。

 そんな華々しい空間を竜胆さんと一緒に進む。


「綺麗だね、竜胆さん」


「えぇ、とても素敵ね」


 でも私は竜胆さんが一番綺麗だと思います。



━━━━━━━━━━━━━━━



 優雅に泳いでいる熱帯魚を見ながら歩いていると、どうやら展示コーナーの最終点に到着してしまったらしい。


「見終わっちゃったね、竜胆さん」


「そうね。もうレストランに行くの?」


「うーん、どうしよっか。……有咲ちゃん達はどう思う?」


 今度はちゃんと班行動をしてくれている有咲ちゃんと奈緒ちゃんにも聞いてみる。


「あたしシャチのぬいぐるみ買いたーい!」


「あ、私もお菓子買いたいなぁ〜」


 そう言う彼女たちの視線の先にはお土産屋さんがあった。


「了解。じゃあ行こっか」


「「わぁ〜い!」」


 二人は息ぴったりで子供みたいに喜びながら、さっさとお店にお土産を見に行ってしまった。

 私と竜胆さんも、その後に続いてお店へと入る。


「竜胆さんは何か買いたい物ある?」


「今のところ特に無いわね。小森さんは?」


「ん〜、何か良いのあるかな〜って感じ」


 そう呟きながら店内を見回すと、手のひらサイズのゴマちゃんぬいぐるみが目に入った。


「これ買います(即決)」


「見せて? ……へぇ、可愛いわね」


「でしょ!?」


 デフォルメされたゴマちゃんは天下無双の可愛さなのだ。全世界共通のkawaiiなのだ。


「……私も買うわ」


「竜胆さんも?」


「えぇ。だって、これでお揃いでしょ?」


 微笑みと共にそんな言葉を掛けられた。


 当然、こんな事されたら私の心臓はドッキドキのバックバクである。

 これ以上私を惚れさせてどうするつもりなの、竜胆さん……!


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