嫌な予感が目に見える
電話ボックスに入ると外の音が遮断され、なんだか空気もひんやりしていた。
で、さとるくんを呼び出せばいいんだよな。
ん?ちょっと待てよ?ケータイにかける?
俺、ケータイ持ってなくね?
そこに気がついて、水澄たちの方へ振り返ろうとしたときだった。
ジリリリリリ……
「!!」
公衆電話がなり始めた。
昔は、電話ボックス内に番号が書かれていて、その電話に掛けることが出来たらしいが、今は出来ないって聞いたことがある。
ってことは……
嫌な予感がする。
冷たい汗が背中を流れる。
手汗をズボンで拭って、恐る恐る受話器をあげる。
「……もしもし」
「あとは、あたま」
前ぶりもなく、女が答えた。
「あ、あたま?」
「あたまをさがして」
「ちょっと、まって!ヒントとかないの?」
タイリミットも聞きたいし、ノーヒントで探すのだって大変だ。
「……そうね。じゃあヒント。この公園」
「この公園って、だいぶ広いぞ!」
と、俺が言い返した時には、電話は切れていた。
ボックスから外に出ると、上坂さんと平花さんに詰め寄られた。
「なんて?」
「大丈夫だった?」
「ぉぉん。大丈夫だった……こともないかもしれない」
「「?」」
「あたま探せって。ヒントはこの公園」
「いよいよラストっぽいな」
青ざめる俺たちをよそに水澄が楽しげに話す。
「ってか、よくヒントをくれたな」
「だって、情報なしじゃ厳しすぎるよ」
「知らないって、すげぇな」
「なにが?」
「大体、こういったケースだと対価を求められるからな」
「え?」
「とんでもない、理不尽な要求されるかもしれないから、気を付けろよ」
「遅いよ!!なんで先に教えてけれなかったのさ!」
「聞かれなかったから」
ギャーギャーと喚く俺を、からかう水澄。
上坂さんたちは、どうしよう?みたいな雰囲気でこちらを見ていた。
「と、とにかくあたま!あたまを探そう!」
「でもこの公園、結構広いよ?」
「二手に分かれる?」
「わかったわ!」
そういって女子二人、男子二人に分かれて……
え?なんか、細かい相談とかないの?
「じゃぁ、探すわよ」
「せーのっ」
なに急に?どうすればいいの?
「「えいえい、おー!!」」
「おー?」
気合いは十分に入ったらしく、早速探しに行ってしまった。




