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籠の鳥の卵が割れるまで  作者: 鳴田るな
リテリア編
25/99

手記4

 

 籠は男。哀れな男。

 語れないまま何を思う?


 鳥は女。哀れな女。

 せっかくうまく逃げ出して、優しい巣を得られたのに。


 やってきたのは若い金糸雀。

 哀れな鳥に何を想う。

 愚かな愚かな若い金糸雀。

 囀る言葉は嘘の歌……。




 さあ、これでようやく役者が揃いました。


 私の父、私の母、そして私の祖父に等しい人。


 それから、それから、もう一人。

 私の(・・)愛しい(・・・)お父様(・・・)




 私たちはただ、誰もが愛して、愛されたかっただけ。

 それなのにどうして、ほしいものは大きくなるばかりで、どこまでも果てがないんだろう?

 一目だけでよかったが、二度目もほしいにつながって。

 振り向く頃には後の祭り。

 もうどこにだって行けやしない。

























 だけどね ぼく ほんとうは 


 だれのことも きらいになんか なりたくなかったんだよ。


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