25歳の瞳
君ノ品ノナイ言葉ニ僕ノ心ハペシャンコニナッタ
何気ナイ言葉ノツモリダッタノカ、君ハゲラゲラトワラウ
ソレデモ次ノ日 ソノ次ノ日モ 君ノ隣ニ僕ハイタ
僕ハ一切ノ感情ヲ捨テ去リ、タダソコニ立ッテイタ
君ハ どうしたの? ト尋ネルガ トウニ僕ノ世界ハ壊レテイル 君ノ声ハ届カナイ
嗚呼 元ヨリ住ム世界ガ違ッタノダ 鶏ガ鷹ト暮ラセルハズガナイノダ
ナゼカ君ハ僕ノコトヲ羨マシク思ッテイルヨウダネ
薄ッペラク下ラナイ外面ヲナゾッテ満足シテイルカラサ
そんなことより一緒に帰ろうよ! 君ノ態度ハイチイチ癇ニ障ル
ドウセ何モ知ラナイノニ 僕ノ苦シミヲ知ロウトモシナイノニ
君ガ偶ニ見セル人ヲ値踏ミスルヨウナ態度ニ憤リト悲シミデ叫ビタクナル
嗚呼 ソレデモ失イタクナイ 消シテシマイタクナイノダ
なぜ? ダッテ君ハ優シクテ 僕ニナイモノヲ持ッテイルカラ
ソノクセ放ッテオケナイ危ウイ一面モアルカラ
分カリ合ウニハ近スギテ、罵リ合ウニハ遠スギル
君は人柄がゆにぃくで好きだ 君ノ言葉ハ暗闇カラ漂フ冷気ノヨウニ不気味デ
ソノオドロオドロシサニマタ今日モ向キ合ウ切ッ掛ケヲ失シタ
ズットズット心ヲ偽ッテ、結論ヲ先延バシニシテキタノダガ・・・モウヤメヨウ
コノ想イガ元ヨリ見当ハズレデ、散リジリニ吹キ飛バサレタトシテモ
「ねぇ今日は、本当の話をしよう。・・・僕たちが、本当の友だちになるために」
君は意外にも落ちついた顔で微笑んだ。
まるで申し合わせたかのように渡り廊下の窓から西日が射しこんで来た。
その時、僕はようやく気付いた。僕は彼にざわついたままこの体を飛び出してゆきそうな心の居場所を教えてほしかったのだ。これまでと同じように、正解のない、省みることのない選択で二人のこれからを終わらせたくなどなかったのだ。
夏を思わせる漆黒を帯びた夕焼けが、まるで僕たちを呑み込むように拡がった。
「変わらないものなどない。だからきっと、よい変化ってのもあるんじゃないかな?」
その空間で君の残響が、汗ばんだ僕の体で何度も反芻されたのだった。