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第2話 ゴブリンヒロインズ

ヒロイン登場です。

===================================

 一撃必殺 10z

同族召喚 50z

 進化 1000z

                  残:3460z

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 何! 言語翻訳と鑑定眼がリストから消えているが一撃必殺は残ったまま。

 一撃必殺がスキル欄に加えられてないということは…。

 つまり一撃必殺は消耗タイプのスキルで使用時に毎回Zを払う必要があるのか。


「ちょっとアンタ! 何勝手に私たちから離れているのよ!」

「!?」


 急に背後から声をかけられた。

 女性の声だ。


「あれ? ゴブリンしかいねぇ」


 振り返るとそこには三匹のゴブリンが。


「何キョロキョロしてんのよ! 私を無視するなんていい度胸じゃない!」


 そう言ってゴブリンの一匹が俺に近づいてくる。


「えっ!? 今のお前が喋ったのか!?」

「何言ってんのよ! 最初から喋っていたじゃない!

 それよりもアンタ、どうして今まで黙っていたのよ!」

「まあまあ、落ち着きなよ~」

「そうよ。まずは坊やの事情を聞いてあげましょう」


 気の強いゴブリンの声に加え、のんびりした声の女性、色っぽい女性の声が聞こえてくる。

 ここにはゴブリンしかいないはずなのに…まさか【言語翻訳】の効果!?

 あの意味不明な鳴き声をここまで翻訳するとはバイリンガルも真っ青だぜ。


「ちょっと聞いているの!」

「ん? 何だよお前さっきからうるさいな」

「べ、別にアンタに構って欲しいから話しかけているわけじゃないんだからね! 勘違いしないでよね!」

「ツンデレか!!」


 ゴブリンのくせになんて不必要な要素を!

 つか、こいつら全員メスなのかよ。

 確かに胸に膨らみがあるが腰布だけというスタイルは俺と変わらない。

 生乳見せられても全然嬉しくない。むしろ不快!

 

「つ、つんでれ? 何よそれ!

 そんな意味のわからない言葉で誤魔化そうとしてもダメなんだからね!」

「あー、もー、うぜーよ!

 ゴブリンのツンデレなんて見たくないよ!

 誰か代われぃっ!!」

「なっ! アンタね…」

「まーまー」

「私が代わりにお話しますわ。よろしいかしら?」


 ツンデレゴブリンはのんびりゴブリンに羽交い絞めにされ代わりにお色気ゴブリンが俺に話しかけてきた。


「まず、ここへ私たちを召喚したのは貴方だと思うのだけど間違いないかしら?」

「ああ、やっぱりあんたら召喚されたのか」


 俺は肯定しておく。

 やはりタイミングよくゴブリン集団が助けに入ったのは偶然ではなかったようだ。

 熊に襲われた恐怖から無意識のうちに同族召喚を使用してしまったらしい。

 

「そう…驚いたわね」

「そうだろうな。いきなりあんな化物のいるところに呼び出しちまって悪かったよ」

「いえ、それもそうなのだけど…貴方が召喚を使えるなんて…」

「私も~、びっくり~」

「?」


 ゴブリンたちが何に驚いているのかわからない。

 俺が首を傾げているとツンデレゴブリンの説明が入った。


「アンタ自分が何をしたのかわかっていないようね。

 無知なアンタに特別に私が教えてあげるわ!

 べ、別に変な意味はないんだからね! 馬鹿なアンタを哀れに思って教えてあげるんだから勘違いしないでよね!」

「うるせぇ! お前は黙ってろツンデレ!」

「な、なんですってー!!」

「まーまー」


 顔を真っ赤にして怒り出すツンデレゴブリンをのんびりゴブリンが抑える。

 全くあのツンデレは! ゴブリンのツンデレとか誰得だよ!

 声優声で可愛いいのが余計に腹立つ。


「あまりいじめないであげて。

 言葉遣いはきついところがあるけれど優しい子なのよ」

「知ってます。ツンデレですね」

「そのツンデレ? ってどういう意味なのかしら?」


 俺はお色気ゴブリンにツンデレについて簡単に説明してあげる。

 そうするとお色気ゴブリンも納得して頷いてくれた。


「それでなんで俺が召喚したことに驚いたんだ?

 もしかしてゴブリンは召喚とか使えない魔物なのか?」

「いいえ。ゴブリン種には召喚を使える個体はいるわ。

 けれどただのゴブリンである貴方が召喚を使ったことに驚いたのよ」

「そ~だよ~。上位種でもないのに~召喚使えるのって~すご~い」

「そうなのか。まあ俺は特別な存在だからな」


 俺としてはこいつらゴブリンの知性が結構高い事の方が驚きなのだが。

 ゴブリンって知能が低い魔物じゃないの?


「それで君らは俺に召喚されたわけだけどこれからどうするの?

 もう帰っちゃうの?」

「いいえ。私たちは召喚された以上、召喚者に従う必要があるわ。優秀なオスの下で子を産むためにもね。貴方の群れに加えさせてもらうわ♡」

「よろしくね~」

「ふん! 別にアンタの子供が産みたいとか思ってないんだから勘違いしないでよね!」


 えっ? 何それ?

 俺ゴブリンのハーレム王になるの?

 ごめん。いらない。

 いや、ゴブリン相手に生殖行為とかマジ無理! どんな罰ゲーだよ!

 いきなり子供産むってやっぱりこいつらゴブリン脳だよ!


「それよりも今は貴方の巣へ案内して欲しいのだけれど。

 早く移動しないと血の臭いに誘われて他の魔物が集まってくるわ」

「お、おお。でも俺巣とかないんだけど」

「はぁ!? アンタ巣もないくせに私たちを呼んだの!?」

「は~ぐ~れ~?」


 はぐれだと? どちらかといえばユニークと呼んで欲しいものだな。

 まあ種族はただのゴブリンなんですけどね。

 そういえばこいつらも俺と同じなのか?


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 ゴブリン ♀ Lv.4

スキル

 【魅惑Lv.1】

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 ゴブリンファイター ♀ Lv.5

スキル

 【体術Lv.1】

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 ゴブリンヒロイン ♂ Lv.3

スキル

 【究極のツンデレ】

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 お色気、のんびり、ツンデレの順で【鑑定眼】を使いステータスを覗いてみたが…なにこれ?

 全員スキルはあるし、のんびりなんてゴブリンファイターとか俺よりも上位種じゃね? 確かに他のやつよりも少し背が高いとは思っていたが。

あとツンデレ…【究極のツンデレ】ってなんだよ!

 ゴブリンヒロイン? 厚かましいわ!!

 

「お前には絶対優しくしねぇ!」


 こいつがヒロインだなんて俺は認めん!

 俺は絶対に可愛いエルフや獣人のハーレム王になる!




毎日更新の予定です。

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