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00プロローグ

処女作となります。どうぞよろしくお願いいたします。

未熟ですが読んでくださった方には溢れんばかりの感謝を。

はっ、と気がついたときにはすでにそこにいた。

いつからここにいたのか、とか、なんでここにいるのか、とか、そんな疑問は一切抱かないで、ここに自分がいることが当たり前なのだと思った。



そこは洞窟の中だった。



ごつごつとした岩肌を触りながら、ぼうっと青白く光る先を見つめる。

その光は、そこを起点として洞窟全体を照らしている。

その光はなんなのだろう。

あんなに綺麗な光を、私は今までに見たことがない。

なんでそんなに綺麗なのか。何が綺麗なのか。

いつもは決して強くはない探求欲がうずうずと駆り立てられる。


私はそのまま、着ている衣服が濡れるのも気にしないで、光に向かって水たまり・・・と呼ぶには少し深い・・・を突っ切る。




「きれい」



思わず声を漏らす。その声に反応したのか、それはこちらの方を向き、グゥと喉を唸らせた。

それはうっすらと笑っているように見えた。

ひんやりと空気が冷える。

途端、水たまりがパキパキと音をたてて凍り始めた。こんなに瞬間的に凍るところを見たことがあっただろうか、いやない(反語)

足元が固まる。身動きがとれなくなった。このまま体まで凍ってしまうんじゃないかと思える程冷たかった。

きっとこれは凍傷フラグだとか思いながら、私はそれから目を離せないでいる。


ライトグレイの瞳のなかで、黒い虹彩が爬虫類のように鋭く尖っている。

白に薄らと水色が入ったその鱗は淡い光を発していた。


まるで雪のようだ、と思った。月明かりに照らされた、まっさらな雪。

きっとその鱗も雪のようにひんやりとしているのだろう。




ヒロカ



どこからか声が聞こえる。

あれが、私の名前を呼んだのだろうか。


凛とした声。低すぎず、高すぎず、心地よく脳に響く。

もっとこの声を聴きたい。その声で、名前を呼んで欲しい。


ふわりとそれが笑う。

あ、笑った。




「おまえの、名前は?」



あ、お前って言っていいのかな。こんな神々しい生き物に。

まあでも怒る素振りもないし、いいのだと自己完結する。





おれの、なまえは、






はっ、と気づいた時には、すでにそこにいた。

暖かい羽毛布団は柔らかく私を包んでくれている。


あ、夢か、と思った瞬間、ピピピピとアラーム音が鳴り響いた。



ここまで読んでいただいてほんとうにありがとうございます!

見切り発車のためどうなるかわからないですけれども読んでいただけると幸いです。


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