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霊感ケータイ  作者: リッキー
少年兵 サム
73/450

3.少年兵

夜営した場所から、かなりの距離を進んだ・・

予定の場所まであと少しとの事だった。


「待って!」


先行していたサムが手を上げる・・


草むらに身を潜める二人・・


前方の開けた場所に、戦車が2台・・

味方の車両では無いと言う・・



「おかしい・・この辺りに仲間がいるはずなのに・・」


「あなたの中隊?」


「うん・・・」


「あの戦車の部隊が来たから、逃げたとか?」


「それもある・・」


「皆とは、他に合流する場所はなかったの?」


「何かあった時は、印を残していく・・」


草むらに身を潜めながら双眼鏡を使って辺りを見回すサム・・・



・・と、その時・・・



バン!!


爆発音と共に、一台の戦車が黒煙を出した。


何が起きたのか、あわてている兵士達・・


タタタタ タタッタ


銃声が轟く。


「伏せろ!」


サムの声に反応して、あわてて頭を下げる翔子ちゃん・・


ピュン ピュン


こちらの草むらにも流れ弾が飛んでくる・・


翔子ちゃんは伏せながら、呪文を唱え始める。

いつ、敵が現れても不思議ではない・・




向こうの、草むらから、数名の少年が飛び出す。

戦車にいた兵士が、応戦する。

激しい銃撃戦が展開される中、飛び出した少年が、走りながら戦車に向かってくる・・


弾を食らってバタバタと倒れていく少年達・・


その後ろから、戦車にいた兵士に狙い撃ちをしている・・



しばらくして、銃声が止む・・


草むら越しに様子を見てみる。

戦車の脇に居た数名の兵士が倒れている。


向こうの草むらから、何人かの少年達が、顔を出し、様子をうかがっている。

戦車との間にも、数名の少年が倒れていた。

銃弾が飛び交う中、危険を顧みず、平気で走りこみ、死んでいった・・




「おとり・・なの?」


「うん・・まだ経験が浅い仲間は、ああやって、おとりにされる・・」



草むらに隠れながら、震える翔子ちゃん・・今の出来事が信じられない。

それに、動じないサムにも、うすら恐怖を憶えていた・・


彼らは、少年兵といえど、既にプロなのだ・・


それも、仲間の犠牲など、ものともしない・・



  キル・マシーン


そのものだった・・・






ピュ~


サムが合図の口笛を吹く。


向こうの林のほうの仲間が気付いたらしい・・


ピー


合図を送っている。


「気付いた!」


「仲間なの?」



「うん・・」


「行くの?」


「いや・・ちょっと待って・・」


サムは、直ぐに出ることを躊躇ちゅうちょしていた。

やっと会えた仲間なのに・・


草むらから様子を伺っていると、向こうの林から一人の少年が出てきた。

自分たちの仲間の亡骸を横目にし、戦車で応戦していた兵士を恐る恐る探る・・

どうやら、全滅したらしい・・


戦車の脇を通って、こちらへと向かおうとした時・・


「耳を塞いで!」


「え?」


サムの言うとおり、耳を押さえた翔子ちゃん・・

次の瞬間・・


ドーン


地響きと共に爆風が押し寄せる・・


「やっぱり・・ヤツら・・地雷を仕掛けていたんだ」


辺りの煙が収まった時、少年の姿は、そこには無かった・・・


サムは、少し様子を伺ってから、

ようやく隠れていた草むらを後にした・・








翔子ちゃんも草むらから出て、向こうの林の方へと歩いていった。



林の中には数十名の少年、少女が潜んでいた。


互いに、無事を喜び合う・・



「サム!何処へ行ってたんだ?」


「ああ・・ちょっと偵察していたら、はぐれてしまって・・」


「一緒にいた奴らは?」


「みんな死んだ・・殺られた・・」



「そうか・・こっちも、大分、殺られたよ・・今の戦車のヤツらにな・・」


「その子は?」

少女がサムに聞いている。

翔子ちゃんが気になっているらしい・・


「途中で、会ったんだ。君・・名前は?」


「翔子です・・」


「ショーコだって・・」


「よろしくお願いします。」


ぺこりとお辞儀をする。

その仕草に、少し違和感を感じているようだった・・・


「この子・・民間人?」


「そうみたいだ・・」


「ふーん・・よろしくね・・」


「俺達はこれから何処へ行くんだ?命令は?」

サムが、中隊の隊長らしき青年に聞いている。


「まだ、無いよ・・」



「じゃあ、ベースへ戻るのか?」



「いや・・あそこは、危ない!」


翔子ちゃんは、このやり取りを聞いて、虚しくなっていた。

彼らに「目的」等は存在しないということを・・

修羅に落ちた今となっては、単に、殺しあうのが目的なのだ・・




でも・・翔子ちゃんは、その上官に会ってみたいと思った・・

この少年達が、なぜ、戦場に駆り出されなければならなかったのかを聞きたかった。

なぜ家族を殺させてまで、こんな殺人マシーンに仕立て上げたのか・・


「ねえ・・サム・・」


翔子ちゃんが話す・・



「どうしたの?」



「あなたの上官に会ってみたいの・・」



「僕達の?」


皆の顔を見るサム。

それは危険だと言わんばかりの仲間達・・



「場所さえ、教えてくれれば、一人で行くわ・・!」



「それは危険だ!」





サムがみんなの顔色をうかがっている・・


「皆は、ここに残ってくれ!」


「え?」

「サム、まさか行く気なのか」

一同が、問いただす。


「僕が、この子と行ってくる!」



「危ないよ!やめておけよ!」



サムが翔子ちゃんをちらりと見る。

「会わなきゃなんでしょ?」


「うん・・」

頷く翔子ちゃん。



「多人数だと、目立つ!何人か借りていくよ!」



「わかった・・死ぬなよ!」


翔子ちゃんとサムそして、数名の少年で行軍することとなった・・

この数名の少年達は、自らおとりになるために、付いて来ているのだと悟っている。


自分のわがままで、犠牲者を出したくない・・


翔子ちゃんは、念仏を唱え、いつでも応戦できるようにしていた・・


ぶつぶつ言っている翔子ちゃんに、質問をしてくるサム・・


「さっきから、何でブツブツ言ってるんだ?」


「おまじないよ・・無事でたどり着けるように・・」


「ふ~ん」


一人の小柄な少年を少し前に歩かせている・・

この少年に危害を加えないように、神経を集中させて、辺りを見回しながら後をたどる翔子ちゃん・・





なぜか、先ほどから、周囲の様子が分かるようになっていた・・

わずかな気配も察知できるような・・そんな気がしていた。


少し、先の大木の陰に、なにやら動きがある・・


「待って!」


一同が、その声に驚く。前進を止める一行・・


「何?」

サムが聞いている。


「伏せて!」


今度は、翔子ちゃんが、気がついている。

一同が、草むらに隠れて、伏せる。銃を構えているサム。


念仏を唱える翔子ちゃん・・

手の先がわずかに光りだす。


「何?それ・・」


サムの声にニヤっと微笑んだ。

次の瞬間・・手刀を振りかざして、空を切る・・



  バス  バス  バス



光の矢が、大木めがけて飛んでいく・・


「ギャ!」


数名の兵士が倒れた・・息はある・・・

感覚で、残りの兵士を索敵する。他には居ないようだ。


「いいよ!」


翔子ちゃんがOKを出す。

少年達が、大木の陰で伸びている兵士を発見した・・


「凄い!何をしたんだ?」


サムが聞いている。


「神通力よ!」


「ジンツウリキ?」


「この辺りには、他にいないみたいよ!急ぎましょ!」


「こいつらは?」


「殺しちゃだめよ!」



伸びている兵士を残して、歩き出す一行・・





「君・・不思議な子だね・・」


「え?」


「会った時からそう思ってたんだ・・他の兵士達と、ちょっと違うって・・」



「私、兵士じゃないよ!」



「うん・・でも、戦えるじゃない!」



「そう・・か・・」


知らないうちに、修羅での生活を飲み込んでいた翔子ちゃん・・

常に緊迫した場に居なければならない。


歩いているうちに、自分が何処へ行くべきなのかが見えてきていた・・


『彼らの上官』


何処に居るのかが、大まかに分かるようになっていたのだ・・



「こっち・・」


いつの間にか、この小隊を導いていた・・

周りを索敵しながら、警戒して進むことが、出来るようになっていた。

これも、地獄での修行の成果なのだろうか・・


サムは、そんな翔子ちゃんの姿が不思議に思えてきた。


「ねえ・・」


「なに?」



「君って・・ひょっとして女神?」



「え?」



「戦場の女神・・って知ってる?」



「女神って・・知らないけど・・」



「僕達の言い伝えにあるんだ・・


『戦場の女神が微笑むとき、僕らは平和に導かれる』・・・って」



「私・・神じゃないし・・みんなを平和には導けないと思うよ・・」



「そうかな~」





林が切れると、そこは切り立った崖の上だった。

眼下に広がる平原に一個大体が確認された。


十数台の戦車が配備され、無数の大きなテントが張られている。

兵士も、何十人もいるようだ・・


「ビンゴ!仲間の軍隊だ!」

サムが嬉しそうに囁いた。


「あなた達は、ここで待ってて・・」

ここで待つように指示する翔子ちゃん。


「え?」


「ここからは、私一人で行きたいの・・」


「僕はダメ?」

サムが翔子ちゃんに問いただす。

少し考えて・・



「いいよ・・来て!」



ピ~ ピ~


サムが口笛を鳴らす。



ピー 


下からも口笛が聞こえる。


「行こう!」


サムの掛け声と共に、崖を降りる二人・・


軍隊の司令室へ案内される・・



本陣に、軍服を着た立派な「上官」が立っていた。


「サムか?」


「只今、戻りました!」


「その娘は?」


「途中で出会った子です」


翔子ちゃんを見る・・一般人がこんな所に居るとは、不思議そうな顔をしていたが・・


「あなたは、何故、ここへ?」


「上官に、お聞きしたいことがあったんです」


「ほう・・私に・・」


「はい」


「では・・こちらへ・・」


個室へ通される翔子ちゃん・・サムはその場で、偵察の報告を行う。





上官の部屋の中・・

そこには、きらめく宝石に混じって、鉱物のサンプルが所狭しと陳列されていた。


座るように促され、長椅子に腰掛ける翔子ちゃん。

女性秘書が、コーヒーを注いでくれた。


上官がコーヒーを飲みながら・・


「それで、ご質問は?」



「あなたは・・ここが何処なのか分かっていますか?」



少し、考えていたが・・嘘をついても無駄な感じだったので・・


「はい・・ここは特殊な空間です」



薄々気づいてはいるらしい・・



「修羅と言います・・前世で争いを好んだり、人を殺め(あやめ)たりした人達が落ちる地獄です」


翔子ちゃんが説明をする。



「地獄ですか・・」



「はい・・」



「私は、すでに生きている時から地獄でした・・戦争に明け暮れる毎日・・」



「でも・・サムたちは違います!軍人ではありませんでした・・」



「少年兵達ですね・・」



「なぜ、あんな小さな子達に・・」



「便利だからです」



「便利?」



「危険も顧みず、銃弾の飛び交う中を恐怖も感じずに入っていけたり・・

 人を殺す事に疑問も感じない・・素直な子供達は、いい兵器なのです・・」


「そのために、家族を殺させたのですか?」


「自分の家族を殺せば、それ以後の『人殺し』に抵抗を感じなくなるのです」


「そんな・・」


「それは、我々の常套手段です。新たな兵士を教育するよりも安く済む・・」


「もう・・この世界では人殺しをしなくてもいいハズです・・」







「何もご存じない人ですね・・」


「え?」


「あなたは、何処から来られたのですか?」


「日本です・・」


上官は少し、考えていたが・・


「では・・何故、我々が戦争をしていたのか、お教えしましょう・・・」


「戦争の理由ですか?」


「はい・・この部屋には、色々なものが置いてありますが・・」


部屋を見渡す・・


棚に飾られた宝石、装飾品

机の上に・・金属のサンプルが置いてある・・


「これが何だか分かりますか?」


金属片を取り出して、いる・・にぶい色をした金属の固まり・・


「いえ・・」


翔子ちゃんには分からなかった・・


「これは、レアメタルと言われる希少金属です」


「希少金属?」



希少金属・・レアメタルは、通常の金属に少量入れると、効率がよくなったりする「調味料的」鉱物である・・

その埋蔵量は、その名の通り、極少く、アフリカや中国等の土壌にて採取される・・


その目的は、「ハードディスク」の磁石用材料だったり、太陽電池やバッテリーの効率を上げるために使用される・・


いわばハイテク社会を支えている、なくてはならない素材なのだ・・


その希少資源を巡って、アフリカの各地で内乱が起こっている。その内乱を鎮めるために、周りの国々が軍隊を送り込んでいるが、内乱を鎮めるどころか、かえって悪化、長期化させている・・


そして・・先進国は、その内乱に乗じて、レアメタルなどの鉱物資源を格安で仕入れているのである・・

内乱や周辺諸国への軍事物資の調達には、やはり、先進国の姿が見え隠れする・・


「少年兵」はその、内乱や軍事衝突の最前線にて繰り返されている悲劇の象徴だ・・

平和な村から、罪も無い少年少女が誘拐され、少年兵に仕立て上げられている。




「そんな・・・」

翔子ちゃんが絶句する。


自分たちの生活の基盤を支えるために、彼らが犠牲になっていたということなど・・

これっぽっちも知らなかったのだ・・


「分かりましたか?

 あなたたち先進国は、我々の犠牲の上に成り立っているのです・・

 いまさら、止めろなどと・・言えるのでしょうか?

 我々の犯した罪は、あなた方に関係ないと言い切れるのでしょうか?」


上官が静かに語っている。その口調とは裏腹に語られる真実が翔子ちゃんの心に刺さっていく。


「それは・・」

翔子ちゃんには・・何も反論できなかった・・






上官の部屋を出てくる翔子ちゃん・・

サムが彼女を待っていた。


「上官に話は聞けた?」


「サム・・」


「どうしたの?元気ないけど・・」


「え?」

翔子ちゃんの顔が青ざめているのに気を使っているサム。

そんな姿を見て、目に涙がこみ上げてきた・・


「サム・・」


「何?」


「ごめんなさい・・私・・何も知らなかった!!」

泣き出す翔子ちゃん・・


「どうしたの?」


「ごめんなさい!私たちが悪いのよ!」

サム達少年兵が、修羅で永遠の苦しみを味わっているのが自分たちのせいであったこと・・

悔やんでも悔やみきれない心境だった・・






その時・・



  ドーン!!!



地響きが鳴った・・

「敵襲だ!!」


周りの兵士の動きが活発になる・・


「ここに居ると危ない!!逃げよう!」


サムが逃げることをすすめる・・

でも翔子ちゃんは、逃げる気にならなかった・・


「私・・ここに居る・・」




「何を言ってるんだ!!走るんだ!!」



「え?」



「君は・・僕の・・妹にそっくりなんだ・・!!」



「あなたの?」


あの朝、サムの目の前で撃ち殺された、彼の妹・・



「だから・・死なないで!

 もう・・妹が死ぬ姿は見たくない!!」






その時、


   ヒューーーーーーーーーン・・・


何かが飛来する音が聞こえてきた。


「爆撃だ!伏せろ!!」


サムが叫ぶ。


次の瞬間・・




  バーーーーーーン!!!!!!!!!


上空で、爆音が轟く・・


気がつくと、翔子ちゃんの上にサムが覆いかぶさっていた・・


爆発から、守ってくれたのだが・・


サムの体から血が噴き出している・・


「サム!」




「ショーコ・・大丈夫か?」


瀕死の状態で、翔子ちゃんを心配している。



「大丈夫よ・・サム! ああ!」


見ると、腹部の傷から内臓が飛び出している・・


血がどんどんと流れ出している・・


「イヤ!こんなのイヤー!」

泣き出す翔子ちゃん・・



「笑っ


  てく


   れよ・・」



「え?」



「女神に




  微笑ま




  れれば、




 平和に




  導かれ



  るって・・」




サムが息絶え絶えに、翔子ちゃんに継げる・・




その声に



答えるように



翔子ちゃんは



笑った。





一瞬、それを見て、笑ったサム・・



そのまま息を引き取った・・



血だらけのサムの亡骸を抱き寄せる翔子ちゃん。



「サムーーーー!!」




翔子ちゃんの叫び声が、辺りに響き渡る・・・








「時間だ・・」

どこからとも無く、声が聞こえる



「え?」



「10時間経った・・修行は終わりだ・・戻るぞ!」

鬼の声がする・・



上官のいた作戦本部は跡形も無く消滅し、主力の戦車隊も、爆撃で飛ばされている。

敵の対戦車ヘリが数機、飛来していた・・



銃撃が、周りで展開され、爆音があちこちで轟く中・・


翔子ちゃんの、周りの空間が歪んでいく。


抱きかかえていたサムの亡骸が、粉々に崩れていく。


周囲の景色が、ゆらいで、少しずつ、昇天していく翔子ちゃん・・


上空に、鬼とお父さんが待っていた。


「お帰り!翔子」


「見事、ここでのミッションをクリアしたな・・」

鬼に褒められているが、翔子ちゃんはうつむいたままだった・・・


「どうしたんだ?翔子?」


「パパ・・」



「あの、少年兵の事を考えているのか?」

鬼が問いただしている・・


こくりとうなずく翔子ちゃん・・・


「自分たちが平和だと思っている裏では、悲劇が繰り返されている・・

 その事実に気付いただけだ・・

 あの者達は・・一生浮かばれんだろう・・」



「そんな・・」

自分のせいで、誰かを犠牲にしている・・




「お前は、その罪を知ったのだ・・自分の罪をな・・」



「自分の罪・・」



「この世の中のもの全ては回って自分に帰る・・

 人にした行いは、回りまわって自分に行いとなって帰ってくる・・

 罪は災いとなり、善為は幸いとなって、帰ってくる

 それを輪廻という・・」



「輪廻・・」



「それは、修羅とて同じ事・・・見てみよ・・」

三人は地獄と霊界の境界上空を通過しようとしていた。

ゴツゴツとした岩場から急に明るい空間が広がる・・


鬼の声に従い、ふと、下を見てみると、


地獄から霊界に通じる一本の細い道の途中で、


少年と少女が抱き合っているのが見えた・・・


「あれは・・・」

翔子ちゃんと同い年くらいの黒人の少年と少女・・


「サム・・妹さん・・」

少年兵の呪縛と修羅から、ようやく開放され、平和を取り戻したサム。

死に別れた妹さんとようやく再会したようだ・・彼の笑顔が伝わってくる。









「小娘・・


 おまえ・・


 『戦場の女神』になれたな・・」

鬼がポツリと言った・・


顔を赤らめている・・



「はい!」

翔子ちゃんは、何だか嬉くなって・・


幸せな気持ちでいっぱいになって・・


涙が溢れてきた・・








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