表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霊感ケータイ  作者: リッキー
探索
341/450

67.マンションにて・・



 ガチャ・・


「只今~。」


僕たちがマンションに帰って来る。



「おかえりなさ~い」


彼女が玄関まで出迎えに来た。



「ただいま!美奈!」


「おかえり!ヒロシ君!」


彼女の嬉しそうな表情を見て僕もホッとした。

でも、僕の後ろに居る先輩を見て、少し表情が曇った・・



「おじゃまします・・」


先輩と彼女の目が合う。

『また来たの?』みたいな顔をしている彼女・・

先輩も、ちょっと不満そうな顔をしている・・


見えない火花が飛び交っているのだろうか?

さっきは、彼女を受け入れないと・・って言ってた先輩・・


言葉の上では分かっているつもりでも、実際に本人を目の前にすると、抵抗があるのだろうか・・



「あ、望月さん、お土産だよ~」


先生がコンビニのビニール袋から取り出したスイート・・


何とか、気まずい雰囲気を打破したい。



「あ~!これ、プレミアム・スィート・ロールじゃないですかぁ~」


目の色を変えた彼女・・

嬉しそうにクリームのたっぷり盛られたロールケーキを持って食堂まで下がっていく彼女。




僕と先輩が目を合わせる・・

半分呆れたような、半分ホッとしたような表情の先輩。

う~ん、甘いもので釣れるのは良いが・・いつまでこの手が使えるのか、怖いな~。










食堂のテーブルの上に、おでんと残りの肉まんを広げる先生。

ロールケーキを嬉しそうに眺めている彼女。



「そう言えば、水島さん、お家の方には黙って来たんでしょう?」


「はい・・ちょっと出てくるつもりだったから・・」


「私が、連絡しておくわ。

 心配しているだろうから・・・」


「すみません・・」


先輩の家に電話をかけ始める先生。







僕と先輩が、テーブルの椅子に座る。


「さて!作戦会議といきますか!」


先輩が会議の開始を促す。

僕は、先輩の言われるがままに動こうと思っていた。



「会議~?」


彼女が不思議そうに訊ねる。


「明日の今西さんの対応よ。

 教頭先生へのね・・・」



「これからですかぁ?」



「ええ。ヒロシ君のお母さんに中間で伝えてもらいたいのよ。

 望月さんにも、手伝ってもらいたいの・・」


先輩が彼女に協力を要請している。

それも、かなり気を使って・・



「私に?」



キョトンとしている彼女・・



「美奈・・オレからもお願いするよ。」



「ヒロシ君・・・」


半分不安そうに僕を見つめる彼女だった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ