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霊感ケータイ  作者: リッキー
来訪者
284/450

10.勝敗の行方


モニターを見ているHijiri・・

「ここで、時間稼ぎをしても、意味は無い・・・」



正面のマンションだけでなく、その周辺の数か所の駐車場のカメラで、レンタル会社を監視していた。

猫の子一匹も逃れられない・・









先生のマンション


「あそこで、時間が経てば経つほど・・

 Hijiriの操る携帯電話を持った人達が、集まってくる・・」

先輩がポツリと言った・・


「そんな・・

 早く、逃げないと!」

先生が慌てている。


「・・・・・・」

その進言に、俯いた先輩・・

何か、策があるというのだろうか・・

先生の携帯を握り絞める先輩・・
















モニターを見ているHijiri・・


その画面には、レンタカー会社の周辺の地図が表示され、無数のピンが取り囲むように集まりだしていた・・

携帯電話を持った人達の印なのだろうか・・


「ふふ・・

 こちらは、準備が整いつつある・・


 さて!

 どう出るのかな?」


マンションの防犯カメラからの映像が映し出されている・・


























だが・・










いくら時間が経っても、弘子さんや今西の出てくる気配が無い・・









「ど・・

 どうしたと言うのだ?」

動揺しているHijiri・・



「ま、

 まさか!!!」


正面のマンションの防犯カメラから映し出された映像・・


モニターを上に向ける。


その看板には・・・



  あなたの町の

  ○○レンタカー


  運転代行OK!

  飲んだら載るな!



「ナニ~!!???」


その声と共に、今までの経路の画像をチェックしだすHijiri・・














先生のマンション。


「個人でやってるレンタル会社で、運転代行もしている所を選んでもらったんです。

 今頃、今西さん達は・・・」








都内のフルーツパーラー店。


そこに1台のタクシーが横付けされた。


 カラン・カラン


「いらっしゃいませ~」

店員の声・・


「おお~。弘子~!こっちだ~」



「やっと、着いたわ!

 はい!お兄ちゃんの着替えと、陽子さんの荷物!」


今西のアパートに、荷物を取りに行っていた弘子さんが、今西と陽子の待つ席に座る・・


「弘子さんは、何にする?」


「え~?ジャンボパフェにします!

 ご褒美くらい、いいでしょ?お兄ちゃん!」


「まぁ・・仕方ないな・・

 今回は弘子に活躍してもらったわけだし!」


渋々、弘子さんのジャンボパフェを注文する今西。

何とかHijiriの監視を掻い潜って脱出が成功した事に、ホッとしている一同。












逃走経路のチェックをしているHijiri・・


その映像には無かったが、周辺のコンビニや駐車場の防犯カメラの映像に、陽子達が映し出されていた・・


「く!

 自動車は、目くらましだったか!!!」


自動車に乗った今西達・・ドアの陰に隠れていたのは、途中で降りても、分からないようにするためのカモフラージュだった・・











先生のマンションで解説する先輩・・


「最初に、防犯カメラの少ない小路を通ってもらい、

 今西さん達に、ひとりずつ、降りてもらったんです。

 3人だと、目立ってしまうから・・


 弘子さんは、初めから、運転していなかった・・

 運転していたのは、レンタル会社のオヤジさんです・・」











そして・・


更に、防犯カメラの映像をチェックするHijiri・・

ひとりずつになった陽子達が、乗り込んだ交通手段・・


「バスか・・・

 考えたな・・・・」

呟くHijiri・・・













再び、先生のマンション・・


「駅まで徒歩で行けば、一人だと見つけられる可能性もあります。

 それに、見つかれば、攻撃される危険もある・・


 だから、公共のバスを使ってもらいました。

 バスには防犯カメラも設置されているけど、リアルタイムで映像を見る事はできない・・

 利用する人も多いから、降りても、それに隠れることもできます。」



「そうか・・

 あとは、駅から、電車を利用すれば!」


「いくら処理速度が速くても、都会の雑踏から一人を見つける事は不可能です。」



「さすが!未来ちゃんだ!オレの見込んだ通り!!」


そう言って、先輩に抱きつこうとしている父・・


「え?」


身構える先輩・・



「こら~!!!この変態エロオヤジが~!!!」


「ギャー!!!」


先生にタックルされて弾き飛ばされる父・・


「全く・・!

 油断も隙もない・・!」







 チャラララ・チャラララ


霊感ケータイが鳴る。


 ピッ


母からのメールだった。



 ヒロシ。ありがとう。

 おかげで、逃げる事ができたわ!

 未来ちゃんにもよろしくね!

      響子



「皆、無事の様です!」

僕が報告をする。


「ふう・・・・」

ホッと一息の先輩・・

緊張が解けて、全身の力が抜ける・・


「お疲れ様・・水島さん・・」

先生が宥める。


「先生・・・」

そのまま、先生の方へ抱きつく先輩・・

涙が溢れて来ていた・・


「こ・・

 怖かった・!!!」


先生の肩に添えた先輩の手が、強く握り絞められる・・


「水島さん・・

 頑張ったね!!」


優しく抱き寄せ頭を撫でる先生・・・













モニターを前にしているHijiri・・


「ふふ・・

 有意義なゲームだったよ・・

 これだけ、私を楽しませてくれるとはね・・・


 水島・・未来・・

 思った通りの子だよ・・」


不気味に笑うHijiri・・











先生のマンション・・


「どっちでも・・

 いいんです・・・」

先輩がポツリと言った・・


「え?」

先生が、その言葉に驚く・・


「今西さん達が、助かろうが・・

 どっちでも良かった・・

 Hijiriの目的は、別にある・・」



「どういう事?

 別の目的って・・

 あれだけの、包囲を突破したのに!」



「今回の目的は、

 あの場所が自分のテリトリーであるという事の誇示・・

 近づけば危ないという威嚇・・


 そして、

 今西さん達の、足を止める事・・

 うかつに外も出歩けなくなった・・


 それ以上に・・

 私達の戦力・・

 相手の実力を見たかった・・」









「様子見・・って事?」


「はい・・


 だからといって、

 手を抜けば、

 今西さん達の命が危ない・・


 今西さん達が逃げおおせたとしても・・

 Hijiriにとっての目的は達せられている・・


 全ては・・

 計算通りなんです・・」



「予想していた

 展開だというの?」



「相手は、智将と言われた

 星熊童子なんです・・


 頭脳戦では、

 私達を遥かに凌ぐ・・


 でも

 こちらも分かった事があります・・」



「わかった事?」



「Hijiriは・・

 ネットや携帯を使って、情報を収集し、間接的な攻撃を仕掛けてくる事が出来る事・・


 都会に潜んでいるのは、身を隠すのに都合が良いという事の他に・・

 至る所に設置された防犯カメラや、膨大な数の携帯を利用すれば、

 強固な要塞ともなる・・


 そして・・

 あの場所に、Hijiriが居るという事・・。」


それは、情報として得たというよりも、Hijiriの探索は困難を極めるという事を再認識した・・という事を意味していた。


 


「そして・・


 私の

 Hijiriに対して抱いている憎悪を知ってしまった・・


 許しておけない!!

 私を、本気で敵に回したという事を!!」


キッと瞳をこらした先輩。

Hijiri・・星熊童子との、見えない戦いが続く・・





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