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霊感ケータイ  作者: リッキー
襲来
264/450

148.マンションへ


ガチャ・・・


「只今~」


「ただいま、帰りました・・・」


先生のマンション。

玄関のドアを開けて、僕と先輩が入ってくる。


「お帰りなさい・・・」


先生が食堂のテーブルに腰かけていた。

ずっと、僕たちの帰りを待っていたのだろうか・・・・

携帯電話を眺めながら、座っている先生。

待っている間、あのゲームをしていたらしい・・


「先生・・・」


「何処へ行ってたの?

 こんな遅くに・・・」


二人で何も言わずに、急に飛び出して行ったのが、心配だったのだろう。

中学生とは言え、男女なのだから・・


「美奈が、襲われたんです。」


隠し事をしていても、仕方が無い。



「望月さんが?また、ワラ人形なの?」


「はい・・犯人は分からなかったけど・・・

 パパに協力してもらって、事なきを得ました。」


事なきを得た・・・実際は、彼女がダメージを喰らっている。

そういう面では、童子の攻撃は少なからず、成功しているのだ。


改めて考えると、僕たちは、運が良いというよりも、少しずつ、童子に追い詰められているのかも知れない・・

進展もしていないのが現状だ・・・

被害者だけが、増えて行く。







「そう・・

 あの人が来たのか・・・


 今も居るの?」


キョロキョロと見渡す先生。

見ても誰も居ないのだけれど・・・


「あ、帰りました、修行に行くって・・」


パパは僕たちがマンションへ着くなり、早々に地獄へと引き上げて行った。

このマンションには彼女が結界を仕掛けているので、パパですら入って来れないのだ。


それ以上に、まだ、修行が足らないらしい。

先程の童子との対決で、まだまだだと察したのだろうか・・・


「そう・・

 挨拶くらい・・

 して行けばいいのにね・・・」


先生は、パパとは、もう、長い間会っていない・・

僕は、何度か会ってはいるけれど・・


その事自体、普通ではないのだ。

何だか、まだ生きているような錯覚に陥っているけれど、

パパは既に死んでいる。



「それにしても、

 あなた達、疲れてるみたいだけど・・」


「先生も、私達を待っていて頂いたんですね・・・」


「あなた達の事だから、何かあったんだろうと思ってたけど・・

 望月さんが攻撃されてたなんてね・・

 心配かも知れないけど、

 興奮して寝れないだろうけれど、


 疲れを残すと、

 最善を尽くせないわ。


 もう、寝なさい・・」


「はい。

 おやすみなさい・・。」


そう言って、先輩は僕の部屋へと入って行った。


僕と先生が居間に残る。











「ヒロシ君も、大丈夫?

 あなたが一番、疲れてる顔してるわよ。」


「はい・・

 霊感ケータイを使ったから・・」


霊感ケータイの通話機能を使うと、疲労してしまうのだ。

その前から、寝付けなかったし、ワラ人形の犯人探しや童子との対決で、確かに疲れていた。



「そう・・

 無理しないでね・・・」


そう言って、僕の頬に両手を添える先生・・・・

僕の目を見つめる。


「ホントに・・

 心配したぞ!」


そして、優しい目になった先生。

何だか、本当のお母さんの様だった・・・・・


「済みません・・」


「何だか・・

 段々・・

 大人になってる感じね・・」


「オレが?」


「うん・・

 良い顔に・・

 なってるよ。」


「そう・・です・・・か?」



「女の子二人、戸惑わせて・・・

 悪い子ね・・」



「痛てて!!」


頬をつねっている先生。

そのまま、手を離して、自分の部屋へと戻る。


「ちゃんと寝るのよ!」


「は~い」


そう返事をして、再び、慣れないソファーに横になる僕だった。





















パソコンに向かう一人の男性・・・


額を氷の入ったガーゼで冷やしている。

目の上が腫れているようである・・・


先程、公園で、ワラ人形を打ち付けていた人物?

パソコンのモニターにメールの内容が表示されている



 しくじった様だけど、

 君の誠意は伝わったよ。

 次はちゃんとやってもらうよ。

          Hijiri




机の上に置いてあった眼鏡を掛けるその男性。


パソコンに向かっているのは・・・


大谷先輩・・・




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