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霊感ケータイ  作者: リッキー
剛君
145/450

29.Hijiriさん


その晩・・・


ベットに座り、携帯を見ている愛紗さん・・・

夕方の事が気になる。



携帯の画面には、ゲームのHijiriのページになっていた。

inしているようで、経験値が少しずつ上がっている。


愛紗さんは、コンタクトを取りたくても、取れないでいた。

再び、疑心暗鬼になっている。



Hijiriという人は、何処まで自分の事を知っているのか・・

何処まで、剛君との仲を知っているのか・・


そして、誰なのか・・


信用していいのかどうか・・



でも、


あのアプリは・・

映し出された剛君は、


本当に、自然に

そこに居るような感じがした。


そして、

そのメッセージ・・


口調・・

生前の剛君、そっくり・・


いや・・・

そのものだった・・









 ポン・・ポロロロン・・


携帯から着信音が流れる。

Hijiriさんのゲームでの書き込みの着信音・・



 アプリはどうでした?

    Hijiri



 ええ・・

 本物みたいだった・・

    Aisa



 そうですか。

 それは良かった・・

   Hijiri



 会話もできるようになったの?

    Aisa



 会話?

 そんな機能は付け加えてないですよ

   Hijiri



 そんな・・

 だって、

 あのアプリが

 バージョンアップして・・

   Aisa



 そうですか・・

 このアプリは友人も加わって

 開発している・・

    Hijiri




 一人ではないのですか?

    Aisa



 そうです。

    Hijiri


このアプリは、一人で開発しているのではないという・・・









 では、

 あの会話は・・

 剛君が話しかけてきたんです

 私も、会話ができた。

    Aisa



 分かりません。

 友人に問い合わせてみます。

   Hijiri



では、このHijiriという人は、いったいどこまで、自分の事を知っているのだろう?



 あなたは

 いったい

 誰なのですか?


 私を

 混乱させて

 楽しんでいるんですか?

  

 何の目的で

 あの

 アプリを

 私に

 送ったのですか?

    Aisa





 私が誰なのか・・

 それは

 私も言いたい・・

 言いたいけれど

 言えない。


 分かってください

 私は・・

 あなたの事が・・

    Hijiri











 これ以上の行為は

 あなたが、

 ストーカーのような感じがして

 ならないのです。 


 私の事を

 知りすぎている


 彼の事まで・・

 こんなに

 不安な事はない


 ゲームを辞めても、

 メールのアドレスを変えても

 あなたは

 私を

 知っているんです。


 そんな気味の悪い話は・・

 ない。


 でも

 あの

 アプリは

 良くできているんです。


 本当に

 剛君が

 そこにいるみたいで・・


 会話も

 彼の

 そのままで・・


 私は・・

 どうしたら

 いいの?

   Aisa




そのメッセージに、答えが返ってきたのは、30分もしてからだった・・


ずっと、Hijiriという人も、悩んだのだろう・・・



 わかりました。

 私が

 誰なのか

 お教えします。


 でも

 驚かないでください。

 そして

 軽蔑しないで下さい。


 明日の夕方、

 公園で

 お会いしましょう。

    Hijiri



いよいよ、Hijiriという人と会う事となった。

今まで身を明かす事を頑なに拒んできたHijiriさん・・


いったい、どんな人物なのか・・

自分の事や剛君の事まで知っている・・・

  

かなり、自分に近い存在なのだろう・・









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