第四話 相談
今日はいつもより気持ちの良い目覚めだった。というのも、レナが疲れきってる体に回復魔法をかけてくれたからだ。
レナの職業が主に回復魔法、強化魔法を使いこなす『白魔術師』であることが分かった。
「おはよう!」
「お…おはようございます」
レン、レナ、カエラの3人で朝食を済ませる。
「レナさんって、どうしてマスターって呼ばれてるんですか?」
「別に敬語じゃなくてもいいよ。あと、呼び捨てで」
レナの言葉に一瞬硬直した。
「え?じゃあ…なんでマスターって呼ばれてるの?」
「簡単な話、私とカエラは師弟関係。契約を結んだ人とは『マスター』って呼ぶ決まりなの」
「なるほど」
レナの話を聞いてあることを思いついた。
「じゃあ、僕を弟子に…」
「それは無理ね」
レナの回答は早かった。
「1人につき弟子は1人、そう法律で決められてるの」
「なるほど…それでレナ…はカエラと契約を結んでるわけか」
そう法律で決められていると知った以上、お願いすることが出来なかった。
「レナ、1つ相談があるんだけど」
「何?なんでも言って。私にできることなら何でもするわ」
「実は…帰るところがないんだ…家出?みたいなもの」
「なるほど、ならこの街に住んでみない?むやみに街から出るよりは安全よ」
「でも手続きとか色々…」
「大丈夫。全て私が終わらせておくから!」
「じゃあお言葉に甘えて」
水無瀬 蓮の“オズワルド“での生活が始まった。