始まりの転送と初めの出逢い
自分の描いてる漫画を自分で小説化していくスタイルです。ちょっとした興味本意で始めてみようかなと思ったり思わなかったりその間だったり。因みにアニメ、漫画、小説どれも全く観ないのでこの小説もなんか小説っぽいかなーみたいなノリで描きました。語彙力文才皆無なので下手な文だと思いますが、大目に見てください。
「うっ…」
元々ベッドで寝ていた少年は、その床の感触の違和感で目を覚ます。張り詰めるような静寂、先の見えない暗闇、生い茂る木々…そう、目を覚ますとそこは夜中の森の中だった。
「!?」
「え!?何!?何処!?此処!?」
あまりの事態に思わず飛び起きる。眠気もすっかり覚めてしまった。
「ま、いっか。」
平静を取り戻した少年は今起きたこと、そして今の状況を『まぁ、よくある事だ』と言う事にして既に納得した。
「え〜…どうしようコレ…夜の森の中はあまりよろしくないな…」
状況は理解できれど進展することはできず、ましてや下手に森の中を夜中に歩き回れば事態を悪化させることになりかねず、途方に暮れていた。すると、目の前に突然青白く淡く光る長方形のパネルの様なものが突然現れた。
「え?何?突然…」
呆気にとられているのも束の間、そのパネルは少年を囲む様に少年の周辺に次々と出現した。
「うわ!?しかもメッチャ増えた!」
あまりの量に最早少し引き気味だったが、自分で自由に操作できるということが解り、3分後には完璧に使いこなしていた。
そして、暫くしてこの能力を使い無事に森を脱出していた。
(コレ本当に便利だな…)
(地図である上に敵と接触しないルートを出してくれるとは…)
少年の手前に出ている一つのパネルには周辺の地図、方位そして敵の位置を丸、強さを丸の大きさ、向きをその丸から伸びた矢印、動物、モンスター、人、自分の区別を丸の中の色で表している。それだけでなく、敵と接触しないルートを破線で示していた。
(取り敢えずギルド?とか言うやつの所へ行くか…)
便利な能力によってどこへ行くにも道がわかる少年は取り敢えず人が集まっていそうなギルドを目指す事にした。そして、何かに襲われる事も、誰かに出会う事もなく只々ギルドに辿り着いた。
(何だこの展開…オチどころなネタすらない…)
普通ならギルドに行く迄に一悶着あって仲間ができる展開があっても良い筈だが、あまりの展開の無さに少し戸惑っていた。(作者が)
「ギルド名は…」
ギルドに着いた少年はそのギルドに関して色々調べていると背後から突然話し掛けられた。
「便利だなその能力!」
「え?誰?」
そう言いながら背後に振り向くと、そこには一人の女性が腰に手を当てて立っていた。
「私は此処ミズガルズ第五中副部ギルドの店長を務める鏡水 彩恵だ!」
「はぁ…」
誰も聞いていないのに突然始まる自己紹介。少年は対応に困っていた。そして、こちらに質問がくる。
「君は?」
突然やって来る緊張感の欠片もない様なゆるい雰囲気に少年もつい警戒心が解けてしまい、普通に答えてしまった。
「大咲 風斗です。」
大咲が返事をすると、店長は待ってましたと言わんばかりに更に質問を続けた。
「大咲 風斗…うん!いい名前だね!そんな君にピッタリの職場が…」
「ギルドショップですか?」
大咲が店長の言葉を遮る様に言葉を被せていった。すると店長は頬を膨らませ軽く拗ねてしまった。
「そんなに言いたかったんですか?それ」
大咲は何かの決め台詞か何かだろうか?そんな疑問を胸に抱きつつ半ば呆れていた。
︙
「と、言う事があって大咲風斗君が新しく来てくれましたー!」
「何故わざわざ此処に至る迄の経歴まで話した。」
イェーイ!と一人盛り上がる店長。それに対して冷静にツッコむ少女。自分の職場の店長に対してであるのにも関わらずまるで友達とでも話しているかの様な態度だった。そして、大咲もまた、このショップのメンバーの事をそれぞれ能力で調べた結果、『コイツ等に遠慮は要らないな』という決断に辿り着いていた。
「だって、これは運命…」
「おーい、戻ってこーい。何もカンケーないぞー。」
突然頓珍漢な事を言い出す店長、それに対し微塵も表情を変えることなくさっきの少女は怠そうに答える。
「ん?どうした?」
グダグダとした雰囲気に店長とは思えない程のアホさ加減。思わず呆気にとられていると、少女が話し掛けてきた。大咲も遠慮無しに答える。
「よく店潰れないね。」
店長を見ての真っ先の感想を言う。それに対して少女も納得している様子だった。
「でしょ?」
そう率直に答える少女。そんな会話を交している二人の顔を『えっ!?えっ!?』と驚いた様子で見ていた。
こうして、なんの前触れも無く突然異世界に飛ばされた大咲のギルドショップの店員としての異世界生活は幕を開けた。
後書きです。この頃は始めたてホヤホヤだったので其々のキャラの性格というか喋り方とかがまだ曖昧で自分のイメージと大分異なります。主人公に至ってはもっとクールで辛辣な性格です。「⁉」なんて台詞にはまず付きません。最後の方はどうでもいい話になりました。これから頑張ったりそうでも無かったりしますのでよろしくお願いします。前、後書き共に長すぎますね、失礼しました。