反逆の一撃
『グガッッキケンキケン封印解除確認原初ノ一ガ解放サレマシタ、避難警告避難警告』
巨人は狂ったように警告警告と言い続けている
そして、俺はと言うと暮石の中から現れたあるものに見とれてしまっていた
そこにあるのは赤黒い色をした肘までを覆う事ができるだろう籠手、指先はまるでケモノの爪のようだが悪魔の手のように禍々しいそれは籠手なのだろうが籠手と呼ぶには異様な感じだ。
【おい、呆けてないで早く着けろでないと死ぬぞ?】
へ?
と俺が岩石巨人の方へと顔を向けると巨人の頭が空へと向き目と思われる部分が赤く輝いていた。
『自爆シークエンス起動、間モ無ク、コノ空間消滅、退避、タイヒ、シテクダサイ』
「なんかヤヴァクない?」
【フンッわかっているなら早く吾を着けろォ!】
ヒャイ!と間抜けな声を上げて籠手をどう付ければと思案しながら触れてみるとスッと光輝きながら俺の左腕へとスッポリと入った、超便利
「おおう、もう驚かないぞ、次はどうすれば良いんだ?」
【吾の籠手が付いている方の拳で奴の腹の中心部をを思いっきり殴ればいい】
「はっ?」
ワッツ?殴れ?岩石のあの巨人を?俺の腕が壊れるわッ!
『自爆マデ、アト、デケム、ノウェム、オクトー……』
【いいから殴れ!時間がないぞ思いっきりだァ!その後は掌を開くんだぞッ!わかったなァッ!!】
「ああもう!従ってやんよッ!うらああアアアアアアアッ!!!」
形振り構ってられないからなッ!
取り敢えず全力だあアアアアアアアッ!!!
【グハッ!全て反してやるぞッ!反逆ノ一撃ッ!】
俺の籠手の拳が触れる瞬間籠手から莫大なエネルギーが放出され岩石巨人の堅い装甲を崩す、すると岩石巨人の中に淡く光る宝石のようなものが見えた。
【アレだッ!アレに向かって手を開け!!】
「ウオオオオオオッ!!」
俺は言葉のまま手を開き掌を宝石に向ける。
【吸収ッ!】
唱えた瞬間、淡く輝いく宝石の光が籠手に吸収されていく。
『トリア…ドゥオ……ウー………自爆エネルギーロスト……エネルギー維持コン…ナ……機能テ…イ……シ………』
そう言うと岩石の巨人はガラガラと崩れやがて砂へと変わりさった。
「や、やったのかよ……?」
ゼェゼェと特に動いと訳でもないのに息が整わない
身体的というより精神的にドッと疲れた……。
【フンッ…まあまあやったんじゃあねぇかァ?】
「はああああ………ったく…なんなんだよ、いったい……」
俺は沈みゆく太陽を眺めながら思いっきり息を吐いた。