表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/55

危機迫る

 「……しかしなぜ貴様となのだ」


 運転席後ろーー後部座席左からレッジは助手席に座っているロイに声をかける。その隣ではナターリアがハンドルを握っている。そして、ナターリアの後ろ、つまりはレッジの隣に研二が座っていた。


「仕方無いだろ、ボスの命令なんだから。本来なら俺一人でも十分だってのにさ」


 「貴様というお荷物は必ずと言っていい、どっかで油を売りやがる」


 「お、お荷物とは何だっ! そんならお前は堅物脳筋金髪ゴリラだってのッ!!」


 「俺がゴリラだったら、お前は犬か?」


 「ふん! あいにくだが、“狂犬”の二つ名は今だって健在だぜ」


 「自分で二つ名を言うとは哀しいヤツだ。ロイ、やっぱりお前は犬だな。ほらお手」


 「っ! 誰がするかぁあああああ!!」


 「上司に逆らうな」


 そんなレッジとロイのやり取りがこの後、二時間くらい続いていた。ナターリアはというと、ただ平然とハンドルを握ったまま車を走らせるだけだった。


 しばらくしてからだった。ロイが異変に気付く。数秒遅れてレッジも。今、車を走らせているのはニューヨーク郊外の寂れた道路。ほとんど車を見かけることのない道路のはず……だった。しかし、あるはずのない車がそこにはあった。それも二台も。レッジも少し遅れて感づいた。レッジは研二にしゃがんで姿を隠すように促し、ナターリアに車を止めるよう指示した。


「ここは俺一人で片付ける。ただ、万一のことを考えて一応銃は構えられるようにな」


 そういうとレッジは車を下りた。二台の車からも拳銃を手に持ったいかにもあやし~い男たちが4、5人くらい下りてきた。スーツにサングラス、そして拳銃を所持している。善良なる市民で無いことは誰が見ても分かる。研二たちの車と男たちの車との距離は50m足らず。戦闘になった場合、勝ち目はない。

 ふと、研二はレッジの座っていた所に目をやった。そこには黒い拳銃が、持ち主に取り残されたようだった。

 (……え? えっ! け、拳銃置いてって……あ、うっ、じゃ、じゃあ今レッジーーは……ま、丸腰なんじゃあ……?)

 考えたくも無い最悪の考えが、研二の頭の中を巡る。耐えきれず研二はロイに小声で訴える。


「ろ、ロイ、レッジ拳銃忘れて……ない?」


 その時だった。男の一人が右手に持った拳銃でレッジ眉間に照準を定めた。


「よお、今ここで俺たちの言うことを聞かなかったら、そのおつむの中身をぶちまけることになるぜ」


 男が脅し文句をぶつけてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング←ポチっとしていただけると嬉しいです!よろしくお願いしますm(__)m     関連資料はこちら←作中に登場した銃器や独特の言い回しをまとめてあります!ぜひ、こちらも参考にしてください! コラボさせて頂いた作品です!ぜひ(*^^*)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ