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エロゲマニアの1人は欲情する

燈夜、それがボクの名前。まぁ、かっこよく言ってみたはいいけどボクの好きなことはエロゲであり、世間体はあまりよろしくない。


「うは、エリタソ萌え!!この顔でイケるww」


大学に入り、レポートを書きながらエロゲをしていたとき、彼女を見つけた。スラリとした足、柔らかそうな体…。寂しそうな憂いをおびた横顔にボクのタイプであるボブカットのふわふわしたオレンジがかった茶髪。


「…」


もう、一目惚れ。ユーリュシュフィアはエロゲでは珍しい攻略できない女性キャラクターで、友人の夫に犯されたことから男性恐怖症になっているという設定。彼女はゲームでは独身で生涯を終えていた。


「ユーたん…。攻略対象ならばボクが幸せにできるのに。」


何故かこの会社のゲームにはユーリュシュフィアが絶対出てくる。邪魔する役割だったり、当て馬だったり。でも絶対に幸せに終わらない。

エロゲではすでに絶望しているユーリュシュフィアが多く、どの作品の彼女も諦めたような顔で主人公を迎える。


《あなたも私を使いにきたの?》


主人公は処女信者なのか彼女に何も言わず部屋の扉を閉める。ボクはそのシーンで何度もヌイた。泣きながら、一人でボクは思っていた。この虚無感を共有できないものかと。


「…っ!!ふぉおおお!!」


スレ主グッジョブ!!と叫んで下にいるおかんに殴られるくらい興奮した。

ユーたん、きっと幸せにしてあげるから待っててね!!

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