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全星空の大戦争  作者: 54
一章 プロローグ
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4、プロローグ4「集合しました」

今回はギャグ少なめ。

 翌朝、何故か勇者達の準備が整ったようだ。もちろん、地球に移住する準備である。


 そして何故かシリウスの家に。


「何で私の家に来る?」


「提案したから」


 勇者達、通称やる気なし四人組は、シリウスの家でこれでもかというほどに寛いでいる。「何故だ」


「で、今日地球に向かいたいというわけだな?」


「そういうことです」(鷲)


「困ったな」


 実は、まだ地球に向かう用のロケットが準備できていないのだ。これでは地球どころか、宇宙空間に出ることもできない。


「仕方ない。今日は、地球に同行するやつらの紹介だけでもするか。おい、出て来いゲスト」


 シリウスがそう言うと、いきなり部屋の窓が割れ、一条の光が飛び込んできた。その光は、


「お待たせしましたね皆さん。知っているとおり、私は四天王で最も美しいベガです」


 勇者達は皆唖然としている。というより、引いている。


 四天王とは、昔、勇者達と激戦(そうでもないけど)を繰り広げた強豪魔物たち四人の総称である。四天王は、シリウス以外は死んだはずであった。


「待て、貴様は呼んでない」


「何を言いますか!」


「だから、貴様を呼んだ覚えはない」


 シリウスは追い払おうとしたが、このナルシスト男、結構しつこいのである。シリウスは、これ以上張り合っても無駄だと思い、仕方なく連れて行くことにした。


「じゃあ、本当のゲストを呼び出すか」


 次の瞬間、壁が轟音を立てて崩れた。その向こう側には、八人の賢者っぽい人と、165人の賢者っぽい人の部下、ひとりの戦士に一体の人型の魔物、そして普通の農夫(農業用の草刈機付き)とその人の手の平に乗っているちっこいミミズの総勢175人と一体と一匹がいる。ミミズは一匹と数えるのかどうか怪しいが。


「待て待て待て!! ひとりずつ登場しろよ!! つーか賢者八人、下っ端をそんなに連れてくるな!! それと農夫、草刈機に乗ってくるな!! あと壁を崩すな!!!」


 当然、175人と一体と一匹と一機に加え、勇者達6人の合計183体の生き物+機械がシリウスの家に収まりきるはずもなく、外に出てから話すことにした。「危うく家が死ぬところだった」



 *



 では自己紹介をどうぞ。見たいな感じで。


 最初に、賢者っぽい格好をした人の内、顔が切り傷だらけの人がでてきた。


「私はマーキュリーです。見ての通り、賢者をしています」


 次に、金髪の賢者。


「私はヴィーナスです」


 そして、神々しい賢者。


「私はアースだ」


 赤い法衣の賢者。


「どうも。マーズです」


 大赤斑の法衣の賢者。


「私はジュピターだ。賢くない賢者だと言われる」


 それは賢者とは言わないんじゃ…、とは思っていたものの、勇者達は口に出さない。


 次に、ばかでかい環の付いた法衣の賢者。


「あっしはサターンだ。へっへっへ」


 威張った賢者。


「俺はウラヌス。最低最悪の魔王だ!!」


「いや、賢者でしょ」(鷲)


 八人目は、眠そうな賢者だ。


「我はネプチューンだ。趣味は睡眠」


「なんだそりゃ」


 以上で八賢者の紹介は終わりである。



 *



 賢者の下僕である165人の賢者っぽくない人は、衛星と呼ばれる人たちである。簡単に言えば部下だ。そのまんまだ。


 ということで165人も紹介していては大変且つ面倒くさい、そして読むほうもだるいかと思われるので、省略。



 *



 次に、四天王の内の二人。


「先ほども言いましたが、私は華麗なる四天王の一人、ベガです」


 ベガは派手な格好のナルシスト男である。


「俺はカノープスだ。四天王のひとりだった」


 カノープスは戦士っぽい格好で、顎鬚が生えていて、とにかくオトコらしい。


 これで四天王のうち、二人は紹介できた。


「待ってください。四天王はシリウスさん以外死んだはずですよ」


「ああ、私が蘇らせた」


「!?」


 さすがは王国一の魔導師である。死者を蘇らせることだって可能だ。


「だが、アークトゥルスだけはダメだった。あいつは元々死んでたから、蘇らせることができない」


 アークトゥルスは四天王のうち、ただ一人だけ人間の姿ではなく、足のない死神の姿だった。



 *



 その他の人々。


 まずは人型の魔物がでてくる。こいつは肌の色が石のような色なので、シリウスたち四天王の内の三人とは違い、普通に魔物と判断することができる。


「俺はカペラだ。元々は魔王の部下だったが、今はシリウスの部下だ」


 こいつも死んでいたはずである。勇者達と激戦を繰り広げた末に、塔の下の階に落とされて呆気なく死んだ。多分、シリウスによって生き返ったのかと。


 次に農夫、じゃなくて、農夫の手の平に乗ったミミズが地面に降りた。しかも喋った。


「我は元魔王のソルだ」


 こいつが、二億八年前に王国を闇に陥れた魔王だ。そのはずだったが、今はミミズとなってしまった。しかも喋るミミズだ。元魔王の喋るミミズだ。珍しいことこの上ない。


 残念ながら、農夫の名前はない。考えるのが面倒くさくなったわけではなく、農夫に名前はいらんと思ったのだ。「いや、面倒くさかっただけだろ」


 以上で紹介は終わりである。「随分適当だったな」



 *



「というわけで、私達は三日後に地球に向かう」


 シリウスが色々と話し終わった後、183の生物は解散した。


「大いに疲れた」


 それでもシリウスには行かなければいけないところがある。


「今日出来てるといいが」


 宇宙空間に飛び出すためのロケット的なものである。シリウスは、それを作る男の場所に向かう。


「おい、居るか? プルート」


 暗い工場みたいな所の奥から、紫色の髪の毛の少年が出てきた。


「おう、いるぜ」


「例のものはできたか?」


「出来てなかったことはないと思う」


「何だそれ、はっきりしろ」


「だから、出来てるって」


 プルートはシリウスを奥に案内した。


「これだ」


 そこには、人が千人乗れそうなほどに巨大なロケット的なものがあった。


「よくひとりでこんな物を作れたものだな」


「機械作りだけは任せろ」


「お前は地球に同行出来ないのか」


「ああ。マーキュリーに修行をしてろと言われたからな。めんどくせえが、成果を出せなければ千倍になって帰ってくるからな」


「そうか。では私達は三日後に地球へ行く」


「ああ。がんばれよ」


 シリウスは工場を後にした。

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