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ごっこまんの140字小説集

ごっこまんの140字小説集

作者: ごっこまん
掲載日:2026/04/20

ごっこまんがX【https://x.com/gokkoman】で発表している140字小説のまとめ

   ・


予告状が探偵に届く

“今宵お宝を頂戴に参上する”

懲りないな。勝てた試しもないのに

だが場所は?

疑問がよぎる間もなく、郵便配達人に催眠ガスを浴びせられた

不意打ちとは卑怯な

意識を取り戻す。怪盗が上気し笑う

「お宝、確かに頂戴した」

数年後、怪盗は小さな助手を得て、ついに探偵に勝ち越した


――狙われた探偵の頭脳


   ・


エルフ寿命は三十年。だが数百年も生きるのは何故か。答えは生殖行為。エルフの受精卵は胎児とならず母体に吸収され、古い細胞と置換されるのだ。

世代交代ではなく細胞の刷新。ユニークな生存戦略を獲得したエルフに迫る。

初回放送「サキュバス祭りから脱出せよ」

ディスカバリーチャンネル


――エルフの長寿の秘密


   ・


未来未来、Altコロニー宙域――

コロニーガード所属OG-3とOverSun両艦は資源回収任務に着任。OG-3は80番デブリ帯――通称ヤマ――へS.I.V.A.狩りに、OverSunは宣託的資源出現予測に従い天の川宙域へ出航。OverSunが宣託地点に到着すると、巨大な漂流物を発見。果実様有機体カプセルにはM.O-2の刻印があった。


――スペースオペラ桃太郎


   ・


幽霊になってわかったのは物理法則に囚われないこと。つまり慣性の法則も適応外。地球を含む銀河は秒速600kmで宇宙を移動しているのであっという間に置いてけ堀。

つまり人前に現れる幽霊は自分の意思で常に秒速600km維持している訳で、顔面蒼白なのは単なる疲れ。神出鬼没なのは微調整ミスったから。


――幽霊はつらいよ


   ・


昔ギリシャのイカロスは蝋で固めた鳥の羽


「で案外飛べたべ?理想の美少年で蝋人形作りゃトべるじゃね?」

……

「ダメだ!蝋だと理想の質感にならねえ!」

?「お前も蝋人形師にしてやろうか!」

「あ、あんたは……!」


だけど僕らはイカロスの鉄の勇気を受け継いで

オリエント工業飛び立った


――一般通過閣下


   ・


カースト上位に言い渡された罰ゲームだ

学校でも指折りの地味子に告白された

盗撮されている気がしたので、彼女の手を引いて強引にヘアサロンやらメイクスタジオに連れ回す

磨くと光ったよね

本当に居るんだ、そういう子

それがプロデュースに目覚めたきっかけ

あーしを抜いて人気読モになってやがんの


――地味子をプロデュース


   ・


「涙…これが感情」

「ロボが目覚める系なら自前で流せ。あとこの海亀の涙は塩分調整で流すやつで産卵の痛みや感情と無縁の…」

「興醒め…これも感情」

「しまった変なとこから芽生えた」

「違う。亀への感傷が最初。これは無粋への怒り」

ロボが僕を殴る。保証期間中なので修理に出してやった。


――感情に目覚めるアンドロイド


   ・


「まさか委員長が隠れてそんなの吸ってたなんて♡」

「だ、誰にも言わないで…」

「いつから吸ってんの」

「き、今日から」

「ん?」

「先週から」

「へえ、癖になっちゃったんだ♡黙っててあげるから私にも吸わせてよ♡」

「ど、どうぞ」

「ああ~、猫吸いたまんねえ~♡」

「おしまい」

「ずり~♡」


――校舎の裏で猫吸う二人


   ・


「魔王!姫を返せ!」

【来たか勇者。姫は余の物だ】

『陛下、ご命令を』

「姫!正気に戻ってくれ!」

【無駄だ】

『はい、正気に戻ります』

【…ん?洗脳が甘かったか?余に従え】

『はい陛下』

「無駄だ魔王。姫、来い!」

『はい』

「姫は断れない性格だ」

【道理で際どい服を嫌がらなかった訳だ】


――悪堕ち洗脳姫は誰の言うことでも聞いちゃう


   ・


吸血鬼にネーミングセンスはない

元から名を持つ人間を眷属化する彼らに、名付けの機会はまずない

だから「主、洗礼名をつけて」とか言う手合いが苦手だった

【非常食】と戯れに呼ぶと真に受ける愚鈍さも、人の頃の習慣が抜けない迂闊さも

悠久の余生を、あれのために浪費する

戒名はまだ思いつかない


――吸血鬼のネーミングセンス


   ・


「サキュバス軍団を放て!」

一月下旬、山野に淫魔らが跋扈した

年々苛烈になる杉・檜花粉対策に業を煮やした国の秘策だ

花粉は生殖細胞、淫魔らは尽きぬ精気に狂気乱舞した

三月下旬、力を蓄えた淫魔らが反旗を翻す

各地の桜を守る会と交戦開始

桜戦線、展開

戦況は膠着。後に一夏の過ちへと発展する


――花粉とサキュバス戦争


   ・


「鏡よ鏡、おせっかいで一途な親友女子が恋愛相談に乗ってくれるギャルゲって『いやもうその子が一番主人公のこと想ってくれてんじゃん!』ってなってメイン攻略キャラどころじゃなくない? って白雪姫に言ったら『攻略キャラが良いからプレイすんだよ』って言われてぴえんなんだ」

【殺しましょう】


――鏡からポンと毒リンゴ出て草


   ・


『間もなく出走第一回モンスターレース。各地から集ったテイマーが自慢の魔物の脚を競う。各獣ゲートインから一斉にスタート!と同時にゴォール!一着ヨルムンガンド!それ自身が大地!世界蛇の自転速度は伊達ではない!始まる前に決着は見えていた!ルールの穴を突いて利口振るテイマーは恥を知れ!』


――異世界モンスターレース


   ・


「あの祠壊したんか!」

「で祠Aの主がお前の形代を追って祠Bを破壊!祠Bに呪われた精霊Cが恩返しに祠Aを修復!祠Bの主が祠Aに復讐し、祠Aに呪われた精霊Dが恩返しで祠Bを修復…!」

「何てことじゃ…!無限ループの壊れコンボなぞ真っ先にテコ入れされるんじゃぞ!」

運営「祠規制します」

「ほら〜」


――祠コンボ


   ・


「ケツからポーションを摂取した?腹下すに決まってんだろ!直腸摂取だ?善玉菌だろうと悪玉菌だろうと全部元気になんだぞ!これだからポーションとクリアポーションの差もわからねえ素人は…用法用量守るのは基本中の基本だ!新しいアイデアみてぇに吹聴した浮かれ野郎を連れてこい!説教してやる!」


――異世界薬師の憂鬱


   ・


セックスしなければ出られない部屋は古い

ぶちこんだからには二人に愛の証を残させたい

その一念で私は繁殖しなければ(以下略)を作らせた

だが何と未接触時脱出率百%

原因は常在菌繁殖だった

満を持して有性生殖(略)リリース

畜生今度はサナダムシに反応しやがった

そうして始まったのがぎょう虫検査だ


――衛生管理偽史


   ・


乾季目前、爆乳の里の大水飲み会を生中継です

現場の羽生アナ?

『はい。爆乳男女が肩を寄せ、水を飲んでいます

ここ爆乳の里では、乾季中の水分補給を一日で済ますそうですね』

里長「ええ、雨季の里は爆乳とは呼べません

乳を蓄えた今が見頃です」

胸コブラクダ亜人の里からでした

うおっまつ毛長っ


――爆乳の里


   ・


目玉ホビーを入荷した

転売防止のためカード会員限定販売

作品知識も試す

「ごめんなさい。彼氏に贈るつもりで、私は何も…」

泣き落としは問題外だ

「第一始祖民族」

ずっと後ろに並んでいた男が割りこんだ

どうやら件の彼氏らしい

正解、見事だ

私は対応を改めた

「場所取り行為も禁止。並びなおせ」


――平等に無慈悲


   ・


【ゲヒャヒャ!もう逃げ場はねぇぞ、姫騎士様よ!】

「くっ殺せ!」

【助けを呼んでも無駄だぜ!贅沢三昧でしわ寄せ食った民草の分まで成敗してやる!この俺様がな!】

「くっ殺せ!殺せと言っている!姫たる妾の命である!騎士団長、この不埒者を疾く殺せ!」

(実行役があれだと首謀者だと白状し辛ぇ)


――ヒャッハー!悪政にはクーデターだ!


   ・


職人の店に宝石人が訪れた

職人は数多の宝石人を財産に変えてきた

因果応報

宝石人は陳列棚の端から端を指し

「全技法でカット。全身」

初めは名案と思った

散髪と称して宝石人の頭を削り、無料で原石を得るのは

だが評判が過熱し、指も、手も、腕もと要求が拡大…

原石は未加工のまま、売る暇もない


――宝石人で荒稼ぎ


   ・


果樹に不老不死薬を与えた

飢饉を防ぐためだ

予想通り果樹は病に強くなり、飢饉は去った

ところで樹の骨格となる心材は死んだ細胞だ

果樹は死と共に支柱も失い、形成層を地面に這わせた

形成層の拡大と共に果樹は全ての植物と融合する

やがてこの星は世界樹となった

ラグナロクが始まろうとしていた


――ユグドラシルの起源


   ・


初めて彼女とお家デート、待ち構えるは彼女そっくりの三人だ

『三つ子なの?』

「違う」

「他はママとばあば」

『マジ?』

「これは彼氏試験。本物を当てて」

『見分けが…全員デートしてからで良い?』

「…たまには親孝行も」

「ばあばも若い刺激が欲しいだろうし」

「こいつら!こいつらが偽物!」


――三世代彼女


   ・


「そこまでだヒーロー」

この怪人たち、今までのと違う!

「この邪帝四(三)(二)(一)人衆が相手になろう」

それ数字でバラバラなことある?

さては仲悪いな?

「貴様など我一人で充分」

お前一人衆とか言ってたバカだろ

「全くこの猪。手伝ったげるから慎重にね」

まずいぞ、二人衆から片思いの気配が


――悪の幹部たちの口上


   ・


暗い穴倉の底で、女王の命が潰えようとしていた

女王と瓜二つの女の手によって

侵入は簡単だった

何しろ私は女王と同じ

兵隊は首を垂れて道を譲る

貴女が築いた王国は私の物

私はまた私だけを生む

私しか生まれないこの国は亡びる

ねえ、本物の女王様

私たち、貴女の同族の繁栄を誰よりも祈っているわ


――キノムラヤドリムネボソアリの生態、社会寄生


   ・


露出狂を捕まえたら勇者だった

「で、犯行動機は」

『勇者しか抜けない剣を張形に打ち直して…』

「股に挿入したんかアホか」

『したら勇者の資格失って…抜けなくなっちゃって…』

「罰当たりが。次の勇者に抜かせようってか」

『あっでも久しぶりに抜けそ…あっあっ』

「抜くの意味がてか俺かよ!」


――勇者でしか抜けない


   ・


女を巡ってガンマンが決闘に臨む

「このコインが地面に落ちたらズドンだ」

立会人がトスする

『やめて!』

女の悲鳴を銃声が掻き消す

女が連発した弾は全てコインに命中

コインは空中で踊り、粉々になる

『私のために争わないで!』

ガンマンたちは確かに約束を守った

尻尾を巻いて女から逃げたのだ


――荒野の決闘


   ・


巨大怪獣が存在するのは何故か

自重を支えられないとされながら、怪獣は現に大地に立っている

その秘密は身体の仕組み

怪獣は衝撃や圧力をエネルギーに変換できるのだ

であれば防衛隊装備で歯が立たないのも納得だ

今や怪獣の理論は建築工学にも応用されている

その怪獣を今回は何と

炊き込みご飯で


――煮れば焼けば


   ・


親友に裏切られた

突然女体化して孤立

「お前だけは親友でいてくれるよな?」

ずっと親友でいようって誓ったじゃないか

『なのにテメエに押し倒されんのは違うだろ!』

「うるせえ!お前まで女になんのだって違うだろ!」

バチボコ互いに好みのスケになった俺たちは親友ってよりフレンド的なのになった


――友情クラッシャーTS


   ・


陶芸家は皿を窯出しした

「素晴らしいです先生!」

『素晴らしい?もっと素晴らしくしてやる!』

皿を床に叩きつける

踏みつけ、蹴飛ばし、バットで打ち、鋸で切り、加熱後水に浸し、銃撃した

だが皿は無傷

『失敗作風情が愚弄するか』

「先生何か違う成功を収めてます」

『車で轢く』

「先生話を」


――過ぎたるは及ばざるが如し


   ・


鬼特効物資の拡張性に気づき、人類は反逆に出た

納豆に絡まり捕虜となる鬼

「仲間の居場所は」

【だ、誰が言うか】

熱々の味噌汁をかけられ、鬼が悶絶する

「次は注射だ。豆乳か醤油か選べ」

鬼は自白した

「酷い火傷だ。薄揚げを貼ってやれ」

断末魔が響く基地より、おからパウダー搭載機が発進する


――進化系豆まき


   ・


【よう新入り】

「うわぁティラノがしゃべってる!」

【ここは霊界。当然恐竜もいる】

「恐竜の霊なんて聞いたことも…」

【ゴキブリまで供養してんのに今更だろ】

「確かに。で、何でティラノが」

【人類は化石を発掘したな】

(眠りを妨げた報復?)

【格好良い復元図ありがと】

「可愛いなこいつ」


――恐竜霊


   ・


着眼点はばらばらが良い

花見を羽目を外す口実にしても

桜流しの雨に憂いても

花筵を踏みしめて、花筏の波揺ら

俯けばなお桜は風情を残し

気紛れに見上げれば紅濃く桜蕊降る後、葉桜…

切り口の多さが豊かさだ

桜の次はGWへ目移りする連中は軸がない

「そんなんやしボッチなんよ」

桜の精に心配された


――桜が好きなせい


   ・


「のっぺら坊て目鼻口ないよね」

【あるよ。しゃべってんだから】

「どこに?」

【上向くから喉元見てみ】

「うーわ口ちっちゃ!…と何、この穴?」

【鼻の穴。顔に見えてるの大体鼻】

「目は?」

【髪の生え際】(ギョロ)

「配置がピカソの絵」

【そういや逃げずに描いてきた奴いたな】

「着想元?」


――のっぺら坊の目鼻口


   ・


誰だよ不老不死を人類の夢とか言った主語デカ野郎は


「わかるよ」?寝言は寝て言え


見送る側の苦悩とか、宇宙終焉の孤独とか

そんな定番なんざ飽き飽きだ


見ろよこの頭

毛母細胞が死なねえせいで髪になんねえ


爪も固まんねえ

物も掴めねえし、歩けもしねえ


風が吹きゃ肌が痛え


何が夢だ、浪漫だ


――人の細胞は案外死んでいる

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↓は本当に読んで欲しいやつ


無原罪御宿の吸血鬼

https://ncode.syosetu.com/n3398kl/

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