榊 明日香の場合 第二章
私は急いで警察署に行き、受付に向かい、私の名前を伝えると奥の別室に連れられた。
見た目は応接間のような間取りだが、軽いお茶やカップ麺を入れられるような小さいキッチンが備え付けられた応接間なのかよくわからない中途半端な部屋だった。
私は、ソファに腰をかけ部屋の一室を見渡した。
一応、ソファや椅子が配置されている空間とキッチンはカウンターのような形で区切られ、カウンター台の上には小さな引き出し、その上にカプセル型のコーヒーメーカーが置かれていた。
引き出しを引いて中身をみると、そのカプセルコーヒーメーカーのカプセルがブラック、カフェラテ、抹茶オレと几帳面に並べられていた。
ブラックコーヒーと抹茶ラテのカプセルがいくつか減っているのだろうか、少し余裕があった。
「あなたが、榊さんのご家族ですか。」
不意に、後ろから声をかけられ振り返ると、警察の制服を着た長目の男がいた。
私は、一瞬驚きはしたが、落ち着かせて「はい」と一言伝えた。
「あの…私の姉は無事なのでしょうか?」
「…」
警察官は、何も喋らなかった。
その表情から、今伝えるべきなのかといった苦渋をしているのか、
わからなかったが、良い知らせではなさそうなのは察しることはできた。
「その話は私から話そう。」
今度もまた後ろから、先程見ていたカウンターから声が聞こえた。
しかしふりかえっても、後ろにあるのはカウンターとその上にあるコーヒーメーカーだけだ。
私は、コーヒーメーカーの下にある引き出しを引いてみたが、先ほどみたカプセルがあるのみ。
「どこを見ているのだ!こっちだ!」
コーヒーメーカーの更に後ろから声が聞こえた。カウンターを覗き込むと
ちょうどカウンターの壁で背丈が隠れそうな女性がいた。じょ…せい?いやどちらかと言うと…
「君、もしや失礼なことを考えてるんじゃないだろうな。」
彼女の容姿は幼姿、つまり少し幼く見えた。
白髪ツインテールで、碧眼の少女がそこにはいた。
「なんでこんなところに小学生がいるんですか?」
「失敬な!これでも成人済みだ!!」
手を腰に当ててエッヘン!という効果文字が表示されるように胸を張り警察手帳を見せてきた。
上北ケイと書かれていた。さすがに警察署の中で偽物の警察手帳を見せてこないだろうが本物を見たことないから判別できない。
「こう見えてそこの小僧よりも年上だし!」
「小僧って…」
なんで、小僧呼びなんだよ。のじゃロリなのか?
さっきから何も喋っていない長目警察官の方に疑いの目を向ける
「まぁ、嘘は言っていないよ。少しややこしい事になってるけど」
「ややこしい事?」
「ここからが本題なのじゃが…ふむ。少しここだと話しづらいな…そうだ!」
ポン!とよい音を立てて手を叩いた。
「君、私の家に来なさい!」
一気にラノベっぽくなったなw
どうも赤城右都です。
なんと1年超えないで続きを書くことが出来るとはw
さて、次はいつになるかなぁ?