「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」(映画)
監督ダニー・ストロング
出演ニコラス・ホルト, ケヴィン・スペイシー, ゾーイ・ドゥイッチ
1939年の華やかなニューヨーク。作家を志す20歳のサリンジャーは編集者バーネットと出会い短編を書き始め、その一方で劇作家ユージン・オニールの娘ウーナと恋に落ちる。だが太平洋戦争が勃発し、サリンジャーは戦争の最前線での地獄を経験することになる。数年後、苦しみながら完成させた初長編小説「ライ麦畑でつかまえて」は発売と同時にベストセラーとなり、サリンジャーは天才作家としてスターダムに押し上げられた。だが、彼は次第に世間の狂騒に背を向けるようになる…。
分かりみが深いって、こういうときに使うのだろうか。
「退屈な日常を生きていると、現実よりも想像の方が真実味がある」だったかな。退屈云々ではなく、作家のリアルは想像のなかにある。もう一つの世界で生きているから、身体のあるこっち側での活動が疎かになってしまう。
戦争でのトラウマで書けなくなってしまうところとか、共感しきりだし、「問題があるなら、取り除け」、「人が問題なら、人を取り除け」ってところも。静寂と集中できる環境を渇望するのも、当然のようにわかる。
まさに息をするように、書くことが生きること。




