「アーロと少年」(映画)
もしも地球に隕石が衝突しなければ…?ディズニー/ピクサーが創り出したのは,目を見張るような壮大な太古の地球。迷子になってしまった,大きいのに弱虫な恐竜アーロと小さくてもやんちゃな少年スポットとの出会い。すべてが正反対で言葉も通じない,ひとりぼっち同志の奇跡の友情と成長の旅を描いた,感動のアドベンチャー・ファンタジー。
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イギリスでDVDをもらって、うちのチビさん(当時2歳)が初めて最後まで観切った映画(字幕・吹き替えなし)。恐竜大好きで、ジェラシックパークシリーズは何度も観ているけれど、恐竜が出ていない場面は観ないからなぁ。
改めて、吹き替え版を観ました。3歳になったチビさんよりも小学1年生のお姉ちゃんの方が受けていた。
お付き合い程度でそんなに集中して観なかったけれど、?と思ったことが、宣伝文にある「もしも地球に隕石が衝突しなければ…?」で腑に落ちた。要は「銀魂」みたいなアナザーワールドの世界観だったのか。恐竜と哺乳動物が同時代にいるのもそういうことか、と後から納得。
アーロたち恐竜一家はトウモロコシ栽培で暮らしていて、中盤で出てくるティラノサウルスは牛の放牧をしているのに対して、人間スポットは言語を持たず、仕草も犬っぽい。友達というよりもペットのようだ。スポットが人間である必然性ってあるんだろうか? 恐竜が進化を続けていたら、生物のトップは人間ではなく彼らで、弱小な存在でしかない人間は保護されるペットか、あるいは餌としての価値になりさがる、ということかな。
少年スポットが犬っぽいのは、親と離れ離れになって一人で生きてきたからなのか、人間の進化具合がそういう設定なのか判りにくかった。
まぁ、その辺はともかくとして、物語は臆病な子どもが保護者であり目標でもある父を失い、家族から引き離され、さまざまな試練を乗り越えながら家路を目指す、王道成長物語。ハリウッドシナリオパターンのお手本のような展開だった。それでちゃんとドキドキハラハラしながら子どもたちが楽しんでいる。「あー、面白かった」と満足してくれるのだから、王道ってやっぱりすごいなぁ、と思った。
大人目線で観ると、いろいろツッこんでしまうので、ちょっと苦笑い。アーロとスポットが木の実を食べて幻覚を見る場面が良くできていると言っていいのか。子ども作品にここだけ大人が介入したみたいで、やっぱり苦笑い。




