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「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」 (映画)

 監督 ジェームズ ボビン


 悲しい過去に心を奪われ、帰らぬ家族を待ち続けるマッドハッターを救うため、アリスは再びワンダーランドへ行きそして時間をさかのぼる冒険へ。運命に立ち向かう彼女を待つのは、秘められた真実と、時間の番人タイムとの戦い…。摩訶不思議な世界でチェシャ猫たちや赤と白の女王たちも登場し、過去の秘密が明かされる。はたしてアリスはマッドハッターをそしてワンダーランドを救うことができるのか?ティム・バートン製作ジョニー・デップ主演、ワンダーランドのはじまりを描くファンタジー・アドベンチャー。




 帰宅すると、家族がディズニープラスに加入していました。というわけで、時差ボケで眠れない夜に早速アリス続編を観ました。


 綺麗な映像に3Dの可愛いキャラクターはいいのだけれど、まるでアリスに共感できない。親友のため、という大義名分で話は聞かないは人のものは盗むは。なんだろう、我こそは正義なりとでもいうような傲慢さ。問題が大きくなって慌てて反省するから、成長物語ともいえるのだろうか。

 それにしても4年間も船の船長として異国を旅してきた人間には思えない。ワンダーランドにいるアリスは、そこがワンダーランドだからこそ好き勝手できる、「自分は特別」の万能感に充ち満ちている。それも元を正せば、白の女王のお墨付きがあるからかもしれないけれど。白の女王が絶対正義かっていうと、そうではなかったことがこの映画の肝だったりするのは不思議の国のアリスらしいパラドックスかな。

 それにしても、時間のイメージって、メカニカルな時計しかないのかな。時を視覚化するのって難しい。

 そして、マッド・ハッタ―にしろ、他の登場人物にしろ感情も思考も感覚も常識的な意識から外れない。原作ってどうだったかな、と本を読み返したくなった。


 最後の場面で、アリスに常識的な生き方を押し付けていたような母親が心を変化させるのは、これまで父親べったりで自分を一切省みなかったアリスが、おそらく初めて、自分の望みよりも母親の安心を優先させたから。大切にしてくれない相手を尊重できないのは子どもの側だけでなく、親だって同じ。親だから全てを許容してくれて当然という態度が許されるのは小さな子どものうちだけだ。

 親世代に保護されていた現実に気づき、自分自身が守る側に立つ大人としての態度をとることができたことで、ようやく母親も安心して彼女を当主として認めることができたんじゃないか。

 と、本筋とは違うところが一番興味深かった。ファンタジーのテーマって、最終的にはファンタジー世界からの自立なんだな。


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