「バイス」 (映画)
1960年代半ば、酒癖の悪い青年チェイニーがのちに妻となる恋人リンに尻を叩かれ、政界への道を志す。型破りな下院議員ドナルド・ラムズフェルドのもとで政治の表と裏を学んだチェイニーは、次第に魔力的な権力の虜になっていく。大統領首席補佐官、国防長官の職を経て、ジョージ・W・ブッシュ政権の副大統領に就任した彼は、いよいよ入念な準備のもとに“影の大統領”として振る舞い始める。2001年9月11日の同時多発テロ事件ではブッシュを差し置いて危機対応にあたり、あの悪名高きイラク戦争へと国を導いていく。法をねじ曲げることも、国民への情報操作もすべて意のままに。こうしてチェイニーは幽霊のように自らの存在感を消したまま、その後のアメリカと世界の歴史を根こそぎ塗りかえてしまったのだ。 ©2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.
監督アダム・マッケイ
出演クリスチャン・ベール, エイミー・アダムス, スティーヴ・カレル
ジャン
なかなか怖い映画だった。ざ・アメリカのお父さんって感じで。
自分の意のままに政治を操っていくようにみえて、その実彼からは主体性を感じられない。妻の望むままに道を進み、家族を守り発展させていくために政治や制度を道具のように使っていく。
イラク戦争にしても、妻の不安をぬぐい去る為に、仮想敵国を作り攻撃する。そしてそこにはもちろん利権が絡んでいて、身内が潤うようにできている。
保守っていうのは、こんなんだよ、と刷り込まれているようにもとれる。だから、チェイニー個人の傍から眺めていたらこう見えてもおかしくない、くらいに受け取るべきか。
操っているのか、世論に応えているのか。実際のところ、もっと闇は深いのか。
どうにせよ、アメリカの起こしたこの戦争のツケは、大量の難民や戦後処理、そして反西側諸国へのテロとなって、ヨーロッパ諸国に回されている。
いまだに――。




