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別世界でも誰かに振り回されている件  作者: 網野ホウ
第二章 幻獣たちは町を、呪いは俺たちを振り回していた
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第八話:未確認の事情が俺たちを振り回していた

今回の主要登場云々

眠り姫たち  :五人編成。リーダー主力の戦場ポジション自在派チーム。

 セイザー  :リーダーの女魔術師。今回初登場。部下の二人を嗜める。

 ジェイカー :男剣士。前話初登場。今回の話の朝にミリアに嫌がらせ。

 シューダッド:男拳闘士。今回初登場。ジェイカーと共にリーダー護衛担当。


闘陣組    :八人編成。接近戦のエキスパートチーム。

 ティーバー :男剣士。リーダー。今回初登場。眠り姫の男二人に絡まれるファイクルを庇う。

 カッシュ  :男剣士。副リーダー。今回初登場。同上。さっちんに気があるかも。

 スラック  :男剣士。二章六話でミリア達と市場で懇談。

 カース   :女拳闘士。同上。


ライトペア:ミリアの両親のコンビ名。

 さっちん主導の下、神経を使う撤退作戦。そして長時間の馬車での移動。宿の晩ご飯前に無事帰還の代償が全員の疲労困憊。


「あら、こんな時間にお帰りでしたか?明日の昼前には戻るってお話しのようでしたが」

 依頼窓口のショーンがちょっと驚いた口調。


「あ、あぁ。またあの会議室右側と……」

「大丈夫ですか?なんかお疲れのようですね。宿窓口に伝えておきますね。お食事とかが必要であれば直接申し出てください。皆さんのお腹具合まではわかりませんから」

 

 ちょっとお茶目な冗談のつもりだったんだろう。テヘッみたいな顔つきで部屋使用の窓口に向かう。しかし俺以外、彼女の気を休ませてくれる気遣いに気づくほどの余裕はなかったようだ。


 得体の知れない存在。明らかに敵になりそうな存在。無差別に殺意を持つ存在。そんな相手を確認しながら無事に、しかも希少素材を大量に採集でき、全員無事に帰還できたんだから上出来だろう。

 

 だが黒装束集団が濁龍と関係があるかもしれない可能性を考えると喜ぶどころじゃない。むしろ沈んだ空気が離れない。


「よっ!ミリアちゃ~ん。お出かけは中止になったのかな~ぁ? ちょーっと見せてほしい物があんだけどよぉ~」

「今朝のことは聞いたぜ。ジェイカーが世話になったとか」


 空気を読めないバカ二人か?


「言いがかりは止めて。そっちからちょっかい出してきたんじゃない。それに今はそれどころじゃないの」


 確か厚顔無恥って言うんだよな。今朝のトラブルのジェイカーと付き添いか?


「話を聞く気がないならこっちも話すこともない。そんな気分じゃないからな。シューダッド、退いてもらおうか」

「今朝の話はジェイカーから聞いた。そっちの……」

「身内からしか話は聞けないのか。ならなおさら話すことはない。聞く耳持たんのだろう?」



「よーぉトウジ! 元気かー! 久しぶりだなー!」

 別の方向からも声を掛けられる。うちらもずいぶん顔が広いんだな。

「ティーバー……久しぶりだな」

 なんかどんどん知らない顔が増えてくるぞ。覚えきれんのかな。


「だいじょぶ。昨日市場で会った人たちのリーダーとそのメンバーの一人だよ」

 ミリアが俺に小声で解説したあとに彼らに話しかける。


「ティーバーさんもやっぱりいたのね。昨日市場でスラックたちと会ったよ」

「そー言やあいつらそんなこと言ってたっけな。お、『眠り姫』の護衛二人も一緒かい。賑やかで何より何より。けどごめんな。こっちも長期の遠征のおかげで、トウジに溜まりに溜まった用件があるんだよ。それ済んだらまた俺ら遠征だしよ、ちょっと譲ってな。おぉ、譲ってくれるかー。うん、ありがとなー」


「おい、ティーバー! カッシュ! 人の……」


「そこまで! ジェイカー! シューダッド! 何やってんの!」

「「げ……」」



「おやおやー、お姫様は今頃出勤か。そちらの手下がこいつに用事あるそうだけど、こっち優先しちゃうからー。いいよねー」


 こっちの方はチーム内で仲悪いのか?

「最近眠り姫たちってこんな感じなんだよね、よくわかんないけど」


「トウジ、今朝のことについてはよく知らないからどうこうは言えないよ。だが今、このバカ二人が迷惑かけたね。すまない」

「余計なトラブル持ち込まない限り気にはしないさ、セイザー」


 つまり、眠り姫の代名詞を持つリーダーってわけだ。


「私達はミーティングがまだ続いてるのわかってんだろう?何抜け出してんだ。戻るよ!」

「「……すいません」」

 


 遠ざかる三人を見届けたようだ。

「じゃあ俺らも用件済んだから。じゃーなートウジ」

「お、おぉ、気遣わせて済まなかった」


「じゃあそのお礼にさっちんとデート……いててて」

「人の弱みに付け込むな、カッシュ。男だったらストレートにアタックしろっての!悪ぃな、さっちん」


 さっちんの苦笑いも珍しい。


「闘陣組のメンバーの二人だ。あいつらにもあの時から世話になってる」

「濁龍の件でか?」

「あぁ……。ライトペア……ミリアの両親のコンビ名だが、俺たちは最後まで一緒にいられたということで羨ましがられてる。優しくて頼りがいがあって、厳しいところもあって……みんなから尊敬されてた。」


「だけどライトペアの他にも世話になったチームも多くてね。闘陣組からも、本当に世話になったよ」

 さっちんから苦笑いが消え、軽く沈んだ表情。


「あのように明るく振る舞ってくれてうれしいのだが……」


「ところで眠り姫たち、ありゃなんなんだ?仲悪いのか?」

 沈んだ空気は明るい結果を導かない。無理やりでも切り替えさせないと。


「仲間割れじゃないが、我々の印象というか評価は分かれてるようだ。だがミスラスからの話から考えれば、呪いの影響かもしれん」


「でもまさか呪いがかかってるなんて夢にも思わなかった」

 さっちんでも分からなかったんかよ。


今回は登場人物が多くなりましたので、短めの内容です。

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いつも見て頂きましてありがとうございます。
新作小説始めました。
勇者じゃないと言われて追放されたので、帰り方が見つかるまで異世界でスローライフすることにした
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