傭兵団に入ろうと思います
戦争で食べていくといえば傭兵団だろう。
騎士団なども考えられるが
それは身元がしっかりしていてなおかつ
主人に忠実なナイト系の魔物がパートナーの人に限られている。
条件が酷く狭いが騎士の家系の子はナイト系が産まれやすい。
また、誠実な人の場合は出やすいので目印にもなりやすいのだ。
それにパートナーは1体だけしかしてはいけないとは限られていないからな。大人になってからナイト系をパートナーにしてもいい。
ただ、10歳の誕生日にするのはある意味成人式みたいなものだ。その後についていた仕事を転職しても問題ないだろ?
【知識】が流れ込んでいるせいで俺にとってサッパリ訳がわからないことばかりが脳内に浮かんでくる。これにも慣れないとな。
もう10歳だから大人にはなっている。だからこうして家出して立身出世を目論んでいるのに、
【知識】ではまだまだ子供だから、数年は家に残って力を蓄えるべきという
どちらも正解でどちらも間違った感覚を覚える。
だけれども俺はもう家族に絶望されたくないんだ。
裏切りたくないんだ。だから。。。。
戦争で成り上がるしかないんだ。
ここで問題になるのは
どんな傭兵団に入り、どんなことをしていくか...だ。
まず今までは当たり前すぎて気にしなかったが、この身なりでは追い剥ぎにでも合いそうだ。もう少し一般的な服にしなくては。
後で服を売って買おう。今着ている服はこの世界では豪華すぎる。
そして当然のように俺に付きまとう問題としてパートナーがいない。
だがパートナーを10歳で作るのはそれなりの家系だけだ。
傭兵団に入るようなやつは団長と副団長などやはり地位があるものだけであとはおざなりの場合が多い。生死に関わるからな。戦闘大好きな魔物じゃないと来ないし、人か魔物が死んでしまう場合もあるからな。
この点でも傭兵団は入りやすい。
さて。どんな傭兵団に入るか...。
まず論外として新人を使い潰すような所はダメだ。 死んだらなんの意味もない。
そして弱小過ぎる所もダメだ。かと言って俺みたいなやつがいきなりポーンと入れる訳がない。たまたまキャラメル団みたいな圧倒的人気と強さを誇る傭兵団の団長に気に入られて拾われるなんてことはないだろうしな。
そうなってくると欲を言えば中堅どころがいい。
大きすぎたら入ってきた新人なんぞ団長の目にも止まらないだろうし小さすぎたら使い捨てにされるのがオチだ。
さて。あとは一つだけ大事な準備がある。
身体を売る心構えだ。
生々しい話だが傭兵団なんて女を抱けるチャンスなんて
戦に勝利して街や村を攻め落としたときの強姦や
手に入った金で娼婦を買うかぐらいだ。
恋愛婚なんて出来てるやつはまずいない。
そうなってくると、いつ死ぬかわからない生存本能が常に全開の中で子孫を残すという本能という名の性欲は団内部にいる男に向けられる。こういってはなんだがピチピチの10歳で教養もあってそれなりに整った顔をしている俺は格好の餌食だろう。
だからこそ。そこいらへんの団員に犯される前に団長のコレになる覚悟がいる。
そんな覚悟をしていると
一つの傭兵団の本拠地に付く。
傭兵団は戦が仕事だからな。
自分の場所をはっきりさせておかないと仕事が回ってこないのだ。当たり前だが。(その代わり、敵対する傭兵団から襲撃を受ける場合もあるが襲撃を受けるような傭兵団は早々に潰れるため吟味する必要がある)
俺のこれからが始まる