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ゴミと肉とゴミ置き場ver2

作者: 吉田友姫

 今日もこの場所にはゴミがやって来る。

 燃えるゴミや燃えないゴミ、その他大勢のゴミ。 今日はいつもより、沢山のゴミがやって来た。

 ゴミの中には、肉があった。

 ……肉とはとてもいいゴミだ。

 今日の肉はどうやらパックに詰められたものらしい。

 ゴミ置き場は、生物にくが肉になり、パック詰めされて売りに出されるという事実を噛み締める。

 ……ククク。

 アッハハハハ。

 肉は哀れだ。肉は元々、生きた生命でありながらバラバラにされて挙句喰われる。

 そして血となり、肉を喰らった人の役に立つ。

 なんと惨めで、皮肉なことか。

 ああ、愉快愉快。


 肉に比べてゴミ置き場というものは楽だ。

 ゴミ置き場は命がないから殺されないし、バラバラにされることもない。

 ゴミは、バラバラにされたり燃やされたりする。

 ゴミ置き場には、ゴミを集めるという”価値”がある。

 ゴミは、捨てられた時点で”価値”がない存在だからゴミ。

 ゴミ置き場はごみを集める役目がある。

 ゴミには、ただ廃棄される運命があるのみ。

 これらの事実は、特に肉というゴミが来た時によく感じる。

 とても楽しい思いだ。

 何かを見下すという、とても、とーっても楽しいこと。

 ゴミ置き場はいつもそんなことを考えている。


 ゴミ置き場に、また新しいゴミがやってきた。

 今回のゴミは、肉で、パックには詰められていない。

 というか、なにかとてもでかいものがバラバラになったように感じる。

 バラバラになった、といっても細かいわけではなく何個かに分かれているだけでとても大きい肉。

 ゴミ置き場はほかにゴミがないのか、と感覚を研ぎ澄ませると、何かを見つける。

 それはとても鋭利なゴミで、血だらけだった。

 ……ククク。

 ゴミ置き場は”バラバラにされた生暖かい肉”が何だったかを想像し、微笑んだ。


”友梨”は思う。全ての生物は”いらない”と思われるだけでゴミになってしまうのではないか、と。

 勿論人も、だ。

 価値のない生物は価値のない物、つまりゴミと等しい。

 ……全ての生物は、誰かに”いらない”と思われるだけで、ゴミになってしまう。

 私たちは、そんな世界を生きているのではないか……?


 ゴミ置き場はある意味では一番幸せで、全ての生物や物の上に存在しているのかもしれない。

 ゴミ置き場には、ゴミがやって来る。

 ならば、全ての生物や物がゴミなら?

 ゴミ置き場は、全ての生物や物、人よりも価値のある幸せな存在となる。



 そんなわけのわからないことを考えていた、友梨。

 このことを信頼の置ける”太一”に話すと、

「なら、友梨は自分のことをどうおもっているんだい? 誰かにいらないと思われるだけでゴミになるなら、自分が自分を”ゴミ”と思えばゴミになるんだろ?」

 などと訊いてきた。

 だから、友梨は答えた。

「私はゴミだよ。こんな考えおかしいから」

「ああ、ゴミだな。自分のことを自分でゴミと言うやつは、その意味のわからない考え抜きにゴミだ」

 自分でゴミと言ったはいいが、太一にまで言われると少しショックだった友梨は同じように問う。

「あなたはどう思う? 自分はゴミだと思う?」


 たった、それだけだったのに。


「……俺はゴミじゃない思う。自分のことは自分が一番信じられないけど……思うんだ。思いたい。……思うんだ!」

太一が何を言おうとしているのかは、わからない。

 ただ、願いのようなこの言葉のせいで、寝不足になってしまった。

 一日中ずうっと、この言葉が頭から離れなかった。


 この言葉の意味がわかるのは、それから何年後……になるのか。

 幾億年先より、地球の果てよりも、遠いような気がした。


 私は、「喰う」という言葉が好きです。

「喰う」は、食べると違って、なにかを殺して奪うイメージがあります。

 それは生きるということの本質を表していて「喰う」という文字を見るたびに、

「私は命を奪って生きている」

 ということを実感させてくれます。

 だから私は「喰う」が好きです。

 何度だって言いたい。

 ですが私の戯言はここまでとして、本作について。

 この作品「ゴミと肉とゴミ置き場ver2」は元々、verがついていない、私が初めて書いた作品です。

 しかし、気に入らないので直しました。

 ただ、元は元として残したかったので、ver2という形で書かせていただきました。

 この作品は、とても未熟だと思います。

 私自身、経験も浅くて未熟なので。

 ですが、この作品には希望があると思います。

 次に書く作品の糧となり、今度はver3になって最高の作品になる。

 作者は、そう言い切れます。

 だから、協力してください!

 勿論、強制ではありません。

 しかし、ver3を読みたいと思った方は是非、お願いします。

 それと、私が書いたほかの作品にも感想をいただけると嬉しいです。


 では最後に、お読みいただきありがとうございました。

 長文になってごめんなさい。

 読んでいただき、ありがとうございました。

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