私のカラダをブンカイして! ①
伊達くんの汗に濡れた体操着をふと思い出して
パジャマはおろかブラトップまでを脱いで白のTシャツを被る。
チビTじゃない白Tシャツなんて、いつものアイテムの中には無かったけど
ぼんやりとオフホワイトになっているそれは……少々のザックリ感と適度な生地の薄さだった。
だって!
暑いだろう?
暑いからだ?
ちょいとした自己欺瞞を抱えながら私はサンダルを突っ掛け庭へ出る。
今日は夏休み初日。
予想通りにギラ付いて来る太陽。
猛烈に降り注いで来る陽射しが肌を焼こうとするが、私の体は生理的現象に基づきジトッと汗を滲ませる。
こんな生理は簡単だ。
トラブルをサラッと整理する様、動いてくれる。
ままならないアレは痛みや不愉快は元よりPMSまで引き連れて来るらしい。
あ、言葉はネットで仕入れたよ。
なんでも的確に教えてくれるのは
AIのお陰なのかな。
今の時代、災害が起こるかどこか未開のジャングルにでも行かない限り
居留守は使えないのだから
本当にたまにだけど
天変地異でも起きないかなと
歌ってる。
何でこんな事考えてんだろ?
ちょっとばかし背の高いヒマワリの
種を摘んでいるからか?
摺れてくる葉っぱが痒い。
つうか……蚊に刺されたか?
うなじ。
蚊のキスマークなんてガチでエンガチョなんだけど!
私、両の拳をTシャツの裾から突っ込んでグイッとたくし上げ
噴き出す顔の汗をゴシゴシやった。
拳を引き抜いてTシャツがヘナリと萎んだ時、
私の左胸のてっぺんにペタン! とくっ付く感じがして
私は種の詰まったビニール袋をガサガサやりながら自室へ戻った。
姿見の布を持ち上げて
鏡を剥き出しにして
自分のTシャツ姿を映して見ると
左胸の先っぽが
伊達くんと同じ様に透けていた。
『同じ様に』
この言葉を脳が認識すると
心臓が
まるでアスファルトを砕くハンドブレーカーみたくドドドドドドド!って鳴り響き
私の血が沸騰し
様々な形となってじわじわと滲み、表出する。
思った通りだ!
こういうのも『倒錯』って言うのだろうか?
AIに聞いてみるのもいいけれど
とにかく
間違いなく
エロい!
そうなんだよな!
考えたり
悩んだりする
手間が省けてしまえば
人間はもっと
感覚を鋭敏に働かせる事が出来るんじゃないか?
それを体感する事が
きっと“エロさ”の第二段階なんだ。
そしてここから先は
今はまだ
夢想の世界。
私はこの
ゾクゾクする感覚を
自分だけで味わいたい。
だから私は実際に服を脱ぎ散らかして
妄想の導火線へ火を点ける。
服を脱いだ私は
髪を脱ぎ
肌を脱ぎ
肉を脱ぐ
そして私は……
内臓が蠢く
骨になりたい。
<了>
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