1 むかしからのトモダチについて
大事なトモダチほど信じているし、信じたい。
だけど、この世の中そんなあまっちょろくはないこともある。
裏切られた友人について少しお話しします。
私の友人Sには、仲のよいトモダチがいます。
仲の『よかった』というべきかもしれませんが、そういう相手がいます。
もう何十年も『親友』といえる関係だったのでしょう。
私とS、その『親友』Kはそれぞれ遠くに住んでいるので、昔も今も、実際に会って話したり触れあったりということは、滅多にありません。
私とKが会ったのも数十年前のこと。それきり音信不通とまではいかないけれど、身近な存在ではありませんでした。
私とSも滅多なことでは会えません。しかもSは生まれた時から虚弱体質で、精神疾患も抱え、独りで遠出するのは、けっこう命懸けのところもあります。遠出のあとはたいがい入院していますしね。
それでも昔はよく徹夜で電話などして、親から大目玉とか、ありました(笑)
固定電話と縁のない若者には想像しづらいでしょうが、ほんの二十年、三十年前ですと電話とは家庭に一台設置されているもので、子機(知ってますか?)があれは移動できますが、旧式の黒電話などでは移動はできません。子機という概念がない時代のシロモノですから。
関東と四国で長距離長電話……恐いですねー。すねかじりの身でとんだ散財していたものですが、おしゃべりに夢中ですとタイマーの音さえ聞こえなかったりもするのです。
現代みたいにラインで無料通話なんてものは存在しません。NTTにも時間帯での割引はありましたが、だいたい3分を過ぎると1分ごとに加算、とかだったかな? もう憶えていないけど、とにかく長電話を数回すれば万札が飛ぶなんてこともあるのです。通話時間より距離が問題ですから。
固定電話が身近にある人はご存じでしょうが、固定電話の番号には市外局番と市内局番に分かれていて、それを続けて押し、そのあと各個の番号4ケタを押します。
市外局番というのは東京(23区)なら03、横浜なら045。
同じ市外番号同士なら自治体は違っても同じ区域という扱いで、多少の割安感があったかな。数字の差が大きいほど遠いということなので、04エリアから07エリアへ掛けるとそりゃもう料金が高くなります。
いちばん判りやすいのは公衆電話かな。もう、あんまり見なくなったけど、コンビニに設置されていることは多いですから見たことくらいはあるでしょう。
最近は防災上での必要性から、小学校でも公衆電話から110、119などに通報できるように教育もしているらしいです。
緊急通話は無料です。受話器(知ってるかな~?)を上げてから赤いボタンを押してください! 110(地上の事件・事故=警察)、118(海の事件・事故=海上保安庁)、119(救急車・火事=消防署)に繋がります。
公衆電話では距離に応じてコインやカードの度数の落ちる速度が変わります。スリルありますよ(笑)
閑話休題。
話を戻します。長電話で、他人(家族も含めて)からすれば実にくだらない、つまらない会話を長々として近況を交換しあっていたわけですが、内緒話みたいなところもあり、それがまた愉しいのですね。
恋人じゃないけど、ただもう声を聴くだけでも満足できちゃう。
しかも耳に直接声が聴こえてくるわけですから、親密感も上がります。対面だとある程度、距離はありますもんね。
そういう電話を懲りずにできる相手が複数いると、電話料金はそれこそとんでもないことに……。
ライン、ありがとう! 価格破壊! 大手キャリアからは相当憎まれたことでしょう。
そんな、お互いに自腹(多くは親の腹)を切って培った親交は、ちょっとやそっとではなくなったりはしないものです。
さらに、そこへ同人活動というかなり個人的でちょっと外聞が悪いことなども織り込まれていくと、連帯感と共に親密度は上がり続けるんですよ。
実社会では公開していない内輪のこととかも、そういう『ミウチ』となら、なんのてらいもなく分かち合えるし、五年十年続けていけばそういうものだというスリコミもあります。
秘密の共有。
アニメやコミック、小説やゲームでも、特定のキャラ同士を絡み合わせて悦ぶ、いわゆる腐女子の思考です。
私も腐女子です。でした。
一身上の大転機があって、物心双方の喪失感と共に萌えがどこかにいっちゃったの。
無料でBL見られるアプリもあるし、かつてどっぷりハマっていた作品も読みましたが、まったく萌えが湧いてこないの。
ああ、これが鬱か。今までの人生でかなり情熱を以て取り組んできたことが、どうでもいいことに思えてしまった。
虚脱ってこういうことなのね、と。
ちなみに今は、まだBL方面の萌えはないけど、NL小説はしこたま読んでいるし、恋愛あんまり関係ないけど小説も再び書いています。リハビリ。
悲しいとき辛いときに、涙が出てこないことはあります。
泣いたほうがストレス物質が流れ去るのでお奨めではありますが、がんばっても泣けない時は泣けないから、泣ける時までがまんでしょうかね。
ドラマやアニメでもなんでも、もらい泣きすることってあると思うので(ない人は共感していないだけだと思います)、それを連想するとラクに泣けるかもしれません。
媒体としてゲームが出てこないのは、私にゲーム実績がまったくなくて、さっぱりわからないからです。家庭用ゲーム機の初期から生きていますが、一度も買ったことはないし、遊んだこともありません。
昔、友人宅で見せてもらったことがあるのは『サクラ大戦』。キャラの解説のために見せてくれました。アニメ化の時期かな。
ゲームをしない理由は単純。作文や作画する時間がなくなっちゃうからです!
そうでなくても肩こり首こり、腰痛、腱鞘炎といろいろマズイです。
秘密の共有ってスリルだと思うの。
ここだけのハナシ、とか、もうそこで話した時点で拡散必須なのですが、話しているうちは気にしない。気づかない。
だけど友人SはKからの「誰にも言わないで」を守り、長く誰にも秘密にしていました。
それが自分の首をどれだけ絞めたか、いまいちSにはわからなかったのね。
あっちこっちに話が飛びますが、続けて書いていきます。
伝聞なのではっきりしないこともあります。
私の受けた印象のせいで誹謗してしまったら訂正してお詫びします。
いま知っていることに基づいて書きます。